週末は広いエリアでまとまった雨が降り、じめじめムシムシ… 始まった“不快な暑さ”から季節の進みを感じている方も多いだろう。
そろそろ梅雨入り?と感じる天気に
現在、九州南部と奄美で梅雨入りしている。

この先の週間予報を見ると、すっきりと晴れる日は少なくなる。さらに、大雨のタイミングが二度ありそうだ。
(1)22日(木)にかけて、九州から東海の太平洋側を中心に雨が強まる
(2)24日(土)・25日(日)の週末は、沖縄、九州~関東、東北にかけてまとまった雨に。東京は週末に雨が降るのは3週連続。沿岸部ほど雨風が強まる。
沖縄は梅雨入りの平年日(5月10日ごろ)を大幅に過ぎているが、22日(木)には前線が南下して本降りの雨となるため、ようやく梅雨入りか。

日本気象協会の梅雨入り予想によると、九州北部から関東は6月上旬で平年並み、北陸や東北は6月中旬で平年並みか遅い見込み。曇りや雨のすっきりしない天気が続きそうだが、梅雨入りはもう少し先の予想だ。
今年の梅雨は「何型」か
晴れた日もありつつ降るときはまとまって降る「メリハリ型」と、長く雨天が続く「しとしと型」に分けるとしたら、各地の今年の梅雨はどちらのタイプになるか。
最新の予想を見ると、関東以西は「メリハリ型」、東北・北陸は「しとしと型」となりそうだ。
20日(火)、気象庁から6~8月の3カ月予報が発表された。気温は全国的に「平年より高い」。降水量は北日本と沖縄・奄美で「平年並み」、東・西日本で「平年並みか多い」見通し。

この夏は、チベット高気圧と太平洋高気圧が2つとも強まる予想のため猛暑が心配される。雨雲の元になる暖かく湿った空気が流れ込みやすくなる。
上空の偏西風は平年より北の位置を流れやすいため、今年の梅雨は、関東以西は比較的晴れる日も多い中、雨が降る時は短時間に一気に降る「メリハリ型」となるだろう。梅雨入り早々に梅雨末期のような大雨となる可能性も高い。警戒が必要だ。
北陸や東北は早い時期から梅雨前線が停滞し、長雨の続く「しとしと型」か。北海道も雨の情報に注意が必要だ。
今年ぜひ用意したい傘
ダブル高気圧のパンチが強そうな今年の梅雨。晴れていたのに天気が急変し、大雨や雷雨となるパターンが増えそうだ。大きめの長傘より、カバンに入れても邪魔にならないコンパクトサイズが活躍しそう。
強風を伴うことも多いため、対応しているタイプがおすすめ。紫外線も強く、UVカットも備えられているとさらにいい。
梅雨入りがまだでも、そろそろ本格的に雨の季節を迎える準備を進めたい。
【執筆:日本気象協会・石榑亜紀子気象予報士】