越前市にある仁愛大学は14日、2026年4月に「ビジネスコミュニケーション学部」を新設すると発表しました。開学以来初めての経済・経営系の学部となります。
            
14日の会見には、仁愛大学の禿了修理事長や田代俊孝学長などが出席しました。
  
会見によりますと、仁愛大学では開学以来初となる、経済や経営系の学部「ビジネスコミュニケーション学部」を新設。コースはビジネス、観光学、コミュニティ・マネジメントに分かれています。
  
これまでの2つの学部は再編し名称を変更します。
  
開学当初からある心理やコミュニケーションを中心に学ぶ人間学部は「心理学部」に、主に保育士や管理栄養士を目指す人間生活学部は「栄養・子ども学部」とします。
  
禿了修理事長は「来年4月から学科から学部に昇格する北陸では唯一の『心理学部』。専門的な学びを拡充する『子ども学部」と併せて3学部体制となり開学以来の大きな進化となる」と語りました。
  
2学部から3学部へと学生にとって新たな選択肢が増えた仁愛大学。新体制は2026年4月にスタートします。
 
「開学以来の大きな進化」という今回の学部改編。仁愛大学は開学以来、保育園や幼稚園の保育人材の養成に力を入れてきましたが、今回の学部改編で初めて経済・経営系の学部を設けます。大学側は社会情勢に対応するとしています。
  
田代俊孝学長はその狙いについて「福井県では、北陸新幹線開業で観光人材の育成が大きな課題となり、県からも数年前に観光人材の育成について要請があった。地域の課題を大学で取り入れ、それに見合った人材養成を図っていく。県内の学生のニーズが高い経済・経営人材の育成をしようと思い、ビジネスコミュニケーション学部を新設した」と話します。
  
一方で今回の改編は、仁愛大学大学がこれまで培ってきた保育人材の養成面でもメリットが生まれるといいます。仁愛大学では「全体のカリキュラム改編で大きなポイントは、学部間の相互乗り入れができること。本学で養成された保育関係の先生は栄養や心理学の知見も持っている。福井県の保育人材の養成に貢献していく」としています。
   
県立大学でも、この春恐竜学部が誕生し、県内の大学では学部の新設が相次いでいます。少子化が進む中、大学の生き残り策のひとつで、仁愛大学の改編のポイントは「福井県が抱える課題解決に向けた人材育成」です。
 
県内出身者が約9割を占める仁愛大学だからこそ取り組める地域に根差した学部新設・改編といえ、こうした理想や思いが学生にどう響く届くか、今後、大学や地域が発展する鍵ともなりそうです。         

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