24年、全国で1万人を超える検挙者が出た匿名・流動型犯罪グループ“トクリュウ”。匿名性の高い通信手段などを使い、実態が把握しづらい特徴があるため、新潟県警は組織横断的に対応していく方針を確認した。

組織の把握難しい“トクリュウ”…犯罪も多岐にわたる

「治安対策の新たな脅威として県民に大きな不安を与えている」

県警の滝澤依子本部長が新たな脅威と指摘したのは、匿名・流動型犯罪グループ、通称“トクリュウ”だ。

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中枢にいる人物が匿名化され、実行犯もSNSなどでその都度募集するため、組織の把握やメンバーの特定が難しいトクリュウ。

さらに、資金を獲得するための犯罪も強盗や窃盗・特殊詐欺など多岐にわたっているため、「従来の手法では実態を解明し、有効な対策を講じることが困難であることから各部門がそれぞれ主体的に情報収集をし、それを集約して活用していくことが不可欠」と滝澤本部長は呼びかける。

新潟県内では去年140人検挙「県警全体で情報共有を」

24年に県警に設置されたトクリュウに関する総合対策推進本部の初会合で、滝澤本部長は組織横断的な対応の重要性を強調。

新潟県警 滝沢依子 本部長
新潟県警 滝沢依子 本部長

県内では24年6月、新潟市にある貴金属などの買い取り専門店で発生した強盗未遂事件にもトクリュウが関与するなど、24年1年間で140人が検挙されている。

反町哲也暴力団対策官は「それぞれが、トクリュウグループの中枢グループをたたくというような意味合いで解明を進めていって、情報を共有しながら県警本部全体で取り組まなければいけない」と話す。

総合対策推進本部には30を超える部署から530人が所属。

トクリュウの登場で複雑化する犯罪への対策を強化していく考えだ。

(NST新潟総合テレビ)

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