自民党の西田昌司参議院議員が、糸満市のひめゆりの塔の沖縄戦に関する記述について「歴史の書き換えだ」などと発言したことを巡り、沖縄県内で反発が強まっています。
玉城知事は「沖縄戦の実相を歪める認識錯誤も甚だしい」と批判し、県議会は自民党を含む全ての会派で抗議決議を検討しています。
自民党の西田昌司参議院議員は3日、那覇市で講演し、ひめゆりの塔の沖縄戦に関する記述について「日本軍が入って来てひめゆり隊が死ぬことになった。アメリカが入って来て沖縄は解放されたという文脈で書いている。歴史の書き換えだ」などと発言しました。
西田議員は過去に塔を参拝したとしていますが、ひめゆりの塔には西田議員が主張する内容の記述はありません。
玉城知事:
沖縄戦の実相を歪めるという由々しき発言ですよね。私は認識錯誤も甚だしいと思います
県議会は与党会派が西田議員への抗議や謝罪、発言の撤回を求めるとし、中立会派からも怒りの声が上がっています。
日本維新の会 大田守県議(糸満市選出):
広島・長崎でも同じことが言えるのか。沖縄県民の尊厳を壊しかねない。しっかりと抗議すべきだと思っている
また、公明党県本部は「戦争体験者や遺族、県民の心を深く傷つけ踏みにじる行為で断じて容認できない」としています。
いっぽう、自民党県連はこれまで「発言は西田議員個人の見解と」コメントし、静観の構えでしたが、7日の議会運営委員会では、抗議する方向で調整を進めている事を明らかにしました。
自民党県連 座波一幹事長:
我々自民党県連にとっても大変憤りを感じているところです。まずは県連から党本部に抗議をする事を役員会で決定してまずは我々の方から動きたい。抗議決議はやります
県議会は全会一致での抗議決議を目指し、各派代表者間で協議する方針です。