等身大のロックで心をつかむ小学生3人組

沖縄を拠点に活動する注目の小学生バンド『イカ墨ROCK』。メンバーはボーカルのAkariさんにギターのSosukeさん、ドラムのNotoさんの3人だ。

元気いっぱいのパフォーマンスと等身大の思いを込めたオリジナル曲でSNSやイベントでも注目を集めている。

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 結成のきっかけは那覇市の大名(おおな)児童館にある軽音クラブ。

最初にドラムのNotoさんが、

次にギターのSosukeさんが加わった。

のちに脱退するメンバーも含め3人編成でスタートしたがある重大なことに気が付いた。「2人とも歌が下手すぎてライブどころじゃない」NotoさんはAkariさんにボーカルとして加わってもらうことを決めた。

Akariさんは当初、歌に自信がなく加入を断ったが「何度も声をかけられて。やってみようかなと思いました」と参加を決意。

こうして『イカ墨ROCK』は3人組として本格始動した。

家族の支えと仲間の絆

バンドの活動を支えるのはメンバーの努力だけではない。

ドラムのNotoさんの父・儀保勇起さんは「昔バンドをやっていた経験を生かして、少しアドバイスをしています。夢があれば、大人も子どもも関係ないと感じます」と語った。その言葉には子どもたちを見守る温かさがにじんでいた。

日々の練習では3人が自由に意見を出し合いながら楽曲づくりも進めている。Sosukeさんがギターのリフを考えAkariさんがメロディを形にし、それぞれの得意分野が活かされている。

Notoさんはドラムを担当しながら作詞・作曲も手がけていて代表曲『想いのままに』には地下のレッスン室に通う日々の思いが込められている。 

「悔しいときは階段が長く重く感じる。でも褒められた帰り道は足が弾む。そんな自分の気持ちを歌にしたかった」と話す。 

新曲では学校で感じる違和感や葛藤もテーマにする。「陰口を言う人への違和感をロックの形で表現したかった」と語った。

バンド名の由来と未来への夢

バンド名『イカ墨ROCK』は、もともと『イカすROCK』という名前から始まったが、「イカ墨にしたら沖縄っぽくていいかも!」という発想から今の名前になった。名前にはユーモアと地元への愛着が込められている。

メンバーはオリジナルのバンドTシャツも手作りしている。取材時に着ていたTシャツには自分たちで描いたイラストがあしらわれていて「ステージに立つ時はこれを着たい」と意気込んでいた。

Instagramでも活動の様子を発信。「今のうちにぜひフォローを」とPRも欠かさない。

いま3人が描く夢は「東京ドームに立つこと」。

Sosukeさんは「ライブ活動をたくさんして絶対に東京ドームに立ちたい」、Notoさんは「まずは自分たちが楽しみながら観客も楽しませることが一番大切」と話す。

Akariさんも「楽しくなければ続かない。私たち自身が笑顔で歌い演奏し続けることが、夢への一歩だと思います」と語った。

情熱あふれる小学生バンド『イカ墨ROCK』。その音楽は今まさに沖縄の空気を震わせている。これから彼らの音がもっと遠くへと響いていくだろう。

(沖縄テレビ)

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