台湾有事を念頭に置いた米海兵隊の作戦計画に関連し、新たな地対艦ミサイルが2026年に沖縄へ配備される見通しである事が分かりました。

米国の軍事サイト「ディフェンス・ニュース」は2023年に発足した第12海兵沿岸連隊に新たな地対艦ミサイルNMESIS(ネメシス)を、2026年3月までに6機配備すると報じました。

国際政治などが専門の沖縄国際大学の野添文彬教授は「中国の海洋進出に備える動き」とみています。

沖縄国際大学 野添文彬教授:
そもそも海兵沿岸連隊というのはEABO(遠征前方基地作戦)を実行する部隊なわけですが、中国が台湾進攻に備えた軍事力を強化しつあるという見方に沿って、海兵隊をはじめとして米軍はそれに備えるような動きをしたわけですね

野添教授は今後、先島諸島の自衛隊基地でNMESISを使用した日米の訓練が活発化するとの見通しを示しました。

沖縄国際大学 野添文彬教授:
射程が約200kmあって、仮に海兵沿岸連隊が台湾有事のために使おうという事であるならば、与那国島に配備しなければ台湾には使えないわけですね。これから日米の合同訓練が行われる中で、与那国島、特に自衛隊基地に米軍がNMESISを搬入して訓練するということがあると思います

9月には日米の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」が沖縄県内でも実施される予定で、米海兵隊はNMESISの使用について「具体的な詳細は最終決定に至っていない」と回答しています。

野添教授は「沖縄への配備や先島諸島での訓練によって台湾海峡の緊張を高める恐れもある」として今後の状況を注視すべきだとしています。

沖縄テレビ
沖縄テレビ

沖縄の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。