道路を歩く小さな影、その正体は…カニです。

撮影されたのは、東京都内の駅前。
撮影者は「まさかあそこにカニがいるなんて、ちょっとびっくり」と、驚くばかりでした。

その“まさか”な場所に行ってみました。

カニが目撃された現場は、人通りもかなり多い場所。
東京・目黒区にある東急学芸大学駅のすぐそばでした。

発見時の状況について、撮影者は「人だかりがあって、行ってみたところカニがいて、(周りで)これは保護した方がいいのかとか、どこに連絡すればいいのかなという感じになっていた」と振り返ります。

さらに、カニは7月26日にも目撃されていて、この時にいたのはコンビニの前などでした。

すっかり市民生活に溶け込んでいるカニに、街の人も「(水辺は)あっちに碑文谷公園がある。でもすごく遠い。(来たって)思えない。なんでいるんでしょうね」「どっかの飲食店から逃げてとかですか?」など、驚きを隠せません。

近くの飲食店で話を聞いてみました。

だしともんじゃ・五十嵐さん:
ズワイガニ使ってますけど、ほぐしで使っているので、生きたカニは使ってないです。ここからは逃げてないです。

目撃されたカニの種類について、映像を見た国立科学博物館動物研究部の小松浩典研究主幹は「おそらく『ミナミオカガ二』という陸生のカニです。日本列島では琉球列島の海岸近くに生息しています。東京にいるようなカニではありません」と話します。

都心の駅前で度々目撃されたカニ。
そのうち6月に目撃された個体に関しては、ペットショップで保護されたとの情報があり、取材班はその店へ。

ペットショップPROPの山田千乃店長によると、動画が撮影された日の夜、カニを保護した常連客が店に持ち込んだとのこと。
店はカニの健康状態が回復した段階で、飼い主を貼り紙で募集したといいます。

その結果、無事に里親が決まり、カニは旅立っていったといいます。

一方で、カニを保護している間にも駅前で目撃情報があったことから、先月目撃されたカニは別の個体ではないかといいます。

フジテレビ
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社会部
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