障害者の雇用に積極的な優良企業や事業主を認定する国の制度に「もにす認定制度」があります。企業と障害者が共に明るい未来や社会に進む「ともにすすむ」に由来して名付けられた制度です。この「もにす認定」に大野市の高齢者介護施設が認定されました。県内で3例目、奥越では初めての認定です。
 
障害者雇用に積極的であると評価され「もにす認定」を受けたのは、大野市の「大野和光園」です。17日は、砂子三郎理事長が福井労働局の諸井博之部長から認定通知書を受け取りました。
 
福井労働局によりますと、2024年6月時点の大野和光園の障害者雇用率は4.11%で、県内企業の平均2.61%を大きく上回っています。
  
大野和光園は1952年に設立した高齢者施設で、現在は身体や精神に障害のある6人が、厨房やリハビリ支援の現場で働いています。30年にわたり勤務する佐藤さおりさんは股関節に障害がありますが、機能訓練士として高齢者の健康づくりに取り組んでいます。
 
大野和光園の理事長は「障害者の方が健常者と一緒に働くことで、健常者も思いやりを持って障害者に接しているし、介護では一番、思いやりが大切なので、良い影響を与えていると思う」と話しています。
 
現在、障害者の雇用を進める国の法定雇用率は2.5%で、県内企業の2024年6月時点での平均雇用率は2.61%と、前年度を0.03ポイントわずかに上回りました。一方で、法定雇用率を達成した企業の割合は56.7%と2024年度を3.4ポイント下回っています。国は、2026年7月には法定雇用率を2.7%に引き上げるとしていて、福井労働局では、さらに積極的な障害者の雇用を県内企業に呼び掛けています。

福井テレビ
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