「現金の場合、100円や1000円くらいであれば、すぐに使ってもいいかなと思いますよね。逆に、数十万円の現金が入ってきたら、ひとまず預金口座に入れようと考える人が多いでしょう」
「ポイント」は、「現金」とは逆の傾向が見られるそう。

「ポイントカードの保有者にポイントの使用方法に関するアンケートを取ったところ、8割以上の人が『ある程度のポイント数まで貯めてからポイントを使う』と回答しました。その多くが、『500~1000ポイントまで貯める』としたのです。
この結果から、小額のポイントは『ひとまず貯めておくお金』、高額のポイントは『すぐ使うためのお金』に分類されると考えられます。一般的に『ひとまず貯めておくお金』のほうが価値が大きいと捉えられるため、小額のポイントはお得だと感じられるのでしょう」
ポイントプレッシャー効果に注意!
お得に感じるポイントだが、貯め方には注意点があるという。
「買えば買うほどポイント還元率が上がるキャンペーンは要注意です。『あと○円買ったらポイントがもっともらえる』というようにゴールが見えると、もっと買おうと思いますよね。これを『ポイントプレッシャー効果』と呼ぶのですが、ポイント欲しさに必要のないものまで買ってしまう可能性があります」

「ポイントプレッシャー効果」は、ポイントの期限が近づいているときや「○円買うと送料無料」というキャンペーンの際にも生じる。
「『ポイントが失効する前に何か買おう』『送料無料にするために何か買おう』と思い、無駄なものを買ってしまったりしますよね。ポイントや送料以上のものだと、かえって損していることになります。
ついポイントなどの特典に目が向いてしまいますが、買おうとしている商品やサービスが本当に必要なものなのか、きちんと考えることが損を防ぐ方法だといえます」