学校を一度も欠席しなかった児童や生徒を表彰する”皆勤賞”を、コロナ禍などの影響で廃止する学校が増えている。街の人はどう思っているのかを広島市で聞いてみた。

大学生、高校生の意見は様々

30代の女性は、皆勤賞について「学校でも会社でも、時に体調不良はあるものなので、皆勤できないのが普通。皆勤は賞になるくらいすごいこと」と語る。

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また、子どもの頃、周りに皆勤賞を受けた人がいたかどうか聞くと「中学で3年間休まずに行った子が卒業式で表彰されて、それだけすごいことだとわかった」と振り返っていた。

男子高校生2人の意見は分かれた。

1人は「皆勤賞のために学校行く人もいるかと思うので、あった方がいいのでは」との答え。

2人目は「皆勤賞をとっても何とも思わないので、どっちでもいい」と答え、さらに家族旅行で休むことについて聞くと、実際に2024年に家族と大阪に行くために学校を休み、学校にはありのままを伝え、了解をもらったという。

大学生2人の意見も様々だ。

1人目は「一年健康的に過ごせて表彰されて、気持ち的に悪くないし、嬉しいと思うので別になくならなくてもいいのでは」と廃止に否定的。

また2人目は「体調が悪いのに皆勤賞のために行って、病気を周りに広げてしまったら、本末転倒。そういう賞があるから行かなきゃという気持ちを駆り立てるのなら、なくてもいいんじゃないかと思う」と廃止に肯定的だった。

60代は「廃止もあり」

60代の女性2人は、自分たちの経験や時代の移り変わりから「皆勤賞はなくてもいいのでは」という意見だった。

1人目は、「以前は、頑張っていくのがいいという感じだったが、皆勤賞廃止もありでは?最近は孫とかも、保育所や幼稚園も遊びに行くときは休んだりしている」と語る。

また、2人目は「プレッシャーになるので、なくてもいいと思う。子どもがやりたいことをさせてあげたい。私は自分で熱が出ても休まないタイプだったので、自由にさせてあげたい」と自分の経験を振り返って語った。

広島市での皆勤賞廃止の動きとしては、広島なぎさ中学・高等学校が、2025年度入学の中学1年生から廃止するとのことで、その理由は、「コロナ禍で生活様式も変わり。無理をしてでも学校に行く時代ではない。社会情勢を踏まえて廃止した」ということだ。

また、愛知県では、子どもが保護者とともに平日に校外で活動する日として、年に3日休みを取ることができる「ラーケーションの日」という制度が2023年度から設けられている。

皆勤賞のような制度に対しては、今回の街の声のように、人それぞれの意見があることがわかったが、皆さんはどう考えるだろうか?

(テレビ新広島)

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