『松橋事件』で再審無罪となった男性の遺族が、国と熊本県に損害賠償を求めた裁判。遺族側が熊本県の責任を認めなかった熊本地裁の判決を、不服として控訴した。一方、被告の国も、国に賠償を命じた判決を「是正すべき」と判断。3月27日付で控訴したという。
熊本地裁判決に原告と国が『不服』と控訴
『松橋事件』をめぐっては、再審無罪となった宮田浩喜さんが国と熊本県を提訴。検察による『証拠隠し』と熊本県警の取り調べの違法性を訴え、損害賠償を求めていた。

熊本地裁は3月14日に検察の注意義務違反を認め、国に賠償を命じた一方で、熊本県警の取り調べは「違法ではない」として、熊本県への請求は退けた。

これに対し、原告側は「冤罪を生み出した熊本県警の責任を認めなかった地裁判決は、到底承服できない」として、被告の熊本県についてのみ、3月27日付で控訴した。

一方、国も賠償を命じた地裁判決を不服として、27日付で控訴。熊本地検は「上級庁とも協議の上、控訴して是正すべきとの判断に至った」とコメントしている。
(テレビ熊本)