備蓄米について、政府から集荷業者への引き渡しが始まっている。コメの値下がりが期待される一方、大手集荷業者が備蓄米であると表示しないことを求めていることに消費者からは困惑の声が上がっている。
“備蓄米”放出に期待の声「少しでも安く」
3月18日に始まった大手集荷業者・JA全農への備蓄米の引き渡し。埼玉県内にある備蓄米倉庫から精米工場へ搬出された。

新潟市西区のスーパーでは、現在もコメの品薄状態が続き、『1家族1袋』という制限が設けられていた。
コメ不足が深刻なだけに、店の高井会長は「ひっ迫していたので、備蓄米が出てくることによって値段が下がるという期待感はある」と話す。
価格も高騰する中での備蓄米放出に消費者も「安心なコメが少しでも安く食べられればいいなと思っている」と期待を寄せている。
備蓄米“非表示”には困惑も…
その一方で、高井会長は「備蓄米を表示して売ってはいけないわけでしょ?あと“令和5年産”とか。そういうコメもあるようだからどうなんでしょう。それはちょっと心配している」と口にする。

JA全農は卸売り業者に対し、備蓄米だと表記しないように求めていることが判明。
消費者からも「はっきり記載されていないというのが、なんか不安」「分からないようにして出すというのをニュースで聞いたので、その辺がちょっと気になる」と困惑した声が聞かれた。
JA全農は備蓄米とあえて表記しない理由について「取り合いになり、混乱することを避けるため」と説明。
備蓄米の放出による価格の変化だけでなく、どのように私たちのもとへ届くのか、不透明な状況が続く。
(NST新潟総合テレビ)