おもちゃを買っても子どもがすぐに飽きて遊ばなくなってしまうという経験はないだろうか。今回紹介する「おもちゃ図書館」では、子どもたちの成長や発達に合わせた様々なおもちゃがあり、無料で借りることができるという。
ボランティアで運営している大分県のおもちゃ図書館を取材した。

もともと利用者として訪れていた女性が代表を務める『にこまるおもちゃ図書館』
慌ただしく準備に追われているのは大分県大分市に住む浜崎希帆さん。
市内にある南大分公民館で『にこまるおもちゃ図書館』を毎月開催している。
「ほかのお母さんたちとの繋がりが出来て、子育てで悩んだとき、いろいろ教えてもらったりとか励ましてもらったり、そういうことが多かったので、このおもちゃ図書館もそういう場所になったらいいなという気持ちでやっている」そう話す浜崎さん。
浜崎さんはもともとこのおもちゃ図書館に最初は利用者として訪れていたそうだが、前の代表が県外に引っ越すことになり活動を引き継ぐことにしたという。
ーーにこまるおもちゃ図書館 浜崎希帆代表
「自分が思ってもみなかった反応を子どもがしてくれたり、こんなことにも興味があったんだということに気が付けた。子どももすごく喜んでくれたのでこういう場所を続けていきたいと思った」

1983年ごろから始まったおもちゃ図書館 いまでは全国で350か所以上に
おもちゃ図書館では子どもたちがおもちゃで遊んだり無料で借りて自宅に持って帰ることも出来る。
おもちゃの図書館全国連絡会によると、日本では1983年ごろから始まった活動で現在は全国で350か所以上あるという。
こちらでは赤ちゃんから小学生向けまでのおもちゃが80個以上あり助成金や寄付などを利用してそろえたそうだ。
開催時間は1時間だが毎回、親子あわせて40人ほどが足を運んでいるといい、この日も子どもたちが楽しそうに遊んでいた。

保護者同士の交流の場にも
おもちゃ図書館の利用者からは「すごくありがたい。なかなかおもちゃを頻繁に買えないので、いろいろなおもちゃがあって知れるチャンスになる」、「ここで会って『幼稚園でどう』とか『大きくなってきてそれぞれどうだ』という話は保護者同士でよくする」、「一緒にいてお話も出来て楽しく参加出来ている」と言った声が聞かれた。
そして、なかにはこのような利用者も。
ーー利用者
「家には正直おもちゃはいっぱいある。ただ人との関わりとか新しい場所とか、いろいろな環境に慣れてほしくて」

浜崎さんは子どもが楽しむことはもちろん、保護者の息抜きや交流の場になってくれたらと話している。
おもちゃを通じて広がる親子の輪。「おもちゃ図書館」では様々な繋がりが生まれている。
