「赤ちゃんウォンバットを捕まえたわ」と、うれしそうにカメラに向かってくる女性。

女性インフルエンサーが投稿した動画が、国際問題に発展している。

短い足にずんぐりとした体つきが愛らしい、オーストラリアに生息するウォンバット。

のそのそと動くマイペースな性格で、お腹にはカンガルーのような袋がある動物だ。
オーストラリアでは保護動物に指定され、むやみに移動させたり傷つけることは違法となっている。
ウォンバットを無理やり抱きかかえ…
問題の動画を投稿したのはアメリカ人インフルエンサーの女性で、オーストラリアを訪れた際に撮影したとみられている。

動画で女性は、母親と一緒にいた赤ちゃんウォンバットを無理やり抱きかかえ、撮影する男性に駆け寄ってくる。

その後ろには、子どもを追って女性のもとに向かっていく母親の姿も…。

女性:
お母さんウォンバットがそこにいる。とても怒ってるみたい。返してあげる。ほら、あなたの赤ちゃんよ。

しかし、赤ちゃんウォンバットを解放しようとした時には、すでに母親の姿はなかった。
オーストラリア首相「言語道断」
女性がこの様子を撮影した動画をSNSに投稿すると、批判が殺到した。

オーストラリアの首相が、「母親から赤ちゃんウォンバットを奪い、苦痛を与えるとはまさに言語道断」と激怒する事態に…。

ウォンバットを保護している現地の団体も、「最悪なのは、母親から赤ちゃんを引き離すと、母親が赤ちゃんを拒絶・逃げ出したりして再会できなくなることです。ママと再会できたのかわかりません」と、赤ちゃんウォンバットを懸念している。
永久に入国禁止にすることを検討
この動画は現在非公開となり、女性は次のようなコメントを寄せている。
「私は悪人なの?皆さん、物事というのは見た目通りではない。ウォンバットを捕獲しただけで何千もの人々が私の命を脅かしている」

オーストラリア当局は女性のビザを取り消し、永久に入国禁止にすることを検討しているという。
(「イット!」 3月17日放送より)