ニット類の保管では「カビ」も侮ってはいけない。表面に綿毛のような白いカビがポツポツと付くと要注意。同じ衣装ケースの衣類にも、カビが繁殖している恐れがあり、すべて洗い直さなければならなくなることもあるという。

「カビは目に見えないものが、無数に飛び交っています。目に見えているということは、その衣装ケースでは、カビの繁殖が進んでしまった状態といえます」
収納場所も「過ごしやすい環境」に
カビが生えやすい時期は、梅雨から夏にかけてのタイミングだという。対策には「湿度のコントロール」と「風通し」が重要だそうだ。

湿度は60%からが多湿。衣類が乾燥しすぎないことも考えて、40%~60%以下で維持するのが理想とのことだ。除湿器や除湿剤を使ってみるといいだろう。
神崎さんは「衣装ケースも、人も同じように過ごしやすい環境に整えてあげてください。時折開けて様子を見てあげてもらえれば」と話す。
デリケートなニット類。毎年活躍するものなので、良い状態で着続けるために、オフシーズンこそ管理を意識してみてはどうだろうか。

神崎健輔(かんざき・けんすけ)
28歳で脱サラ後、現在は実家の老舗クリーニング店「白洋社」部長、IT企業の株式会社「クラスタス」CTO、全国どこからでも受注が可能な宅配ネットクリーニングサービス「Nexcy」を開発しCTOを務める。「クリーニング師」の国家資格を持ち、「洗濯ハカセ」として家庭でもできる洗濯・シミ抜き術を発信する洗濯のプロフェッショナル。