暖かい日が増えてくると、冬物の衣類をしまおうと考え始めるだろう。その時に気を付けたいのが、セーターなどの「ニット類」の扱い方だ。
適当に洗ったり雑に収納したりすると、縮みや虫食いなどで劣化する原因になるという。
クリーニング師の国家資格も持つ「洗濯ハカセ」こと、神崎健輔さんに、ニット類の“しまい洗い”と収納時のコツを聞いた。
“しまい洗い”のありがちな失敗
まずは“しまい洗い”のポイントから。
クリーニングに出してしまう人が多いかもしれないが、自宅で済ませるのであれば乾燥機能付きの洗濯機は忙しい日々の味方。ただし、ニット類も乾燥までしたくなったとしてもこれはNG。急激な温度変化があると、ニット類はダメージを受けてしまうという。
「『セーターが縮みました』という声も寄せられます。(乾燥は自然に任せるなどして)洗濯と乾燥を分けるのが基本です」

ニット類を家庭用洗濯機で洗うなら、ネットに入れて「弱モード」にすると、縮みやほつれを防ぎやすいそう。洗剤の種類はどれでも良いが、おしゃれ着用がお勧めとのことだ。
洗濯物全般に言えるが、製品タグの「洗濯表示」に従うのが基本なので、こちらのチェックも忘れないようにしたい。

ニット類は“きれいに着られる期間”の基準があって、動物系(ウールなど)の繊維がメインに使われているなら「2年」、その他の繊維が使われているなら「3年」が目安とのこと。これ以上に長く着続けたいなら、毎シーズンのケアと保管に気を配っておきたい。