「シンプルな仕組み」とは?

日本人の英語学習が功を奏しない理由として、英文を読むときに「単語の意味」に頼って、日本語に「強引に変換」しすぎているからだと松延さんは指摘する。

「英語圏のネイティブは、子供のときに『シンプルな仕組み』を学びます。英語の仕組みは単純なのですが、暗記がこの仕組みを見えなくさせてしまっているのです」

「英語の仕組みが単純」とはどういうことか。先の英文を使って解説してもらった。

You are here to meet people who enjoy life with you.

「英文には、その英文のベースとなる『主語と動詞』があります。このベースとなる主語と動詞を、ここでは『メインパーツ』と呼んでおきます。

You are here がこの文の『メインパーツ』です。これがなければ、英文が成立しない、という意味で『メイン』です。

では、You are here 以外は何か?それは『説明を補足する部分』。日本語では『修飾要素』とも呼ばれていますが、これを『サポートパーツ』と呼ぶことにします。ネイティブは英語を『メインパーツ』と『サポートパーツ』に分けて読み取っているのです」

パーツがわかればシンプルになる

英文が簡潔でも、複雑でも、どんな文章も「メインパーツ」に、必要に応じて「説明部分のサポートパーツ」を組み合わせる仕組みで成り立っていると説明する。

つまり、この英文は「You are here」をメインパーツにして、サポートパーツが 「to meet people」→「who enjoy life」→「with you」の順で加ってできたものとなる。