熊本県が整備を計画している空港アクセス鉄道について、熊本県は最新の需要予測や収支の採算性などを9月議会で公表すると明らかにした。当初は今議会で公表する予定だったが、物価高騰や沿線の人口増加など大きな環境変化が起きているとして、より正確なデータを県民に示したいとしている。

JR豊肥線・肥後大津駅と熊本空港結ぶ

空港アクセス鉄道はJR豊肥線の肥後大津駅から熊本空港までの約6.8キロを結ぶ計画で、2034年度の開業を目指している。

この記事の画像(5枚)

熊本県は3年前に概算事業費約410億円、熊本駅からの所要時間は最短39分、需要予測を1日最大約5500人とする調査結果を公表。国への鉄道事業の許可申請を2025年内に行うことから、ルート案を含めた最新のデータを2024年度中に公表するとしていた。

しかし、3月12日の熊本県議会・特別委員会で、空港アクセス鉄道整備推進課の猪原英次課長は「豊肥本線沿線の急速な企業進出や開発計画があり、鉄道事業化申請までの間にさらに時間をかけて適正に反映させることが一番重要だと考えております」と述べた。

その上で、2024年度中の詳細なデータの公表を見送るとし、新たな概算事業費や需要予測、収支の採算性などを2025年の9月議会で示すと明らかにした。

公表先送りも全体スケジュールに影響なし

一方、都市計画決定の手続き上、7月に住民説明会を予定していることから、『ルート案』については6月議会で先に公表するとしている。

熊本県は2027年度着工、2034年度の開業を目指す事業全体のスケジュールに影響はないとしている。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
テレビ熊本

熊本の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。