福岡県議会の正・副議長ポストを巡る金銭授受疑惑が波紋を広げている。福岡県が主催したイベントでは、出席者が予定外の苦言を発し、会場は一時騒然となった。

記念式典 “あの大物”議員の姿は…

「いよいよ、きょう、この西公園に新しいシンボルが誕生いたします」と高らかに挨拶をした服部誠太郎・福岡県知事(71)。福岡市の県営西公園で7月19日に行われたのは、新たな展望施設の完成を祝う記念式典だ。

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総額、約3億4000万円をかけた一大事業とあって、県議会議員らも多く詰めかけるなか、“あの大物”議員の姿はなかった。

来賓として名を連ねていた県議会のトップ・蔵内勇夫議長(72・筑後氏選出 当選10回)が、急遽、欠席になったのだ。

疑惑の渦中にいる大物が不在したまま式典はスタート。予定外の出来事は、蔵内議長の祝辞を別の県議が代読した直後に起きた。

「1日も早く真偽を確かめ公表頂きたい」

挨拶の予定はなかった地元の代表者が突然、前に出て「大変、ありがたく思っております…。そう、言いたいところですが、この展望台におきましては、幾度も説明会のなかで再三に渡り、障害者、高齢者、いわゆる弱者に対する対応を要望して参りましたが…」と話し始めたのだ。

挨拶に立ったのは『当仁校区自治協議会』の高橋績・会長。展望施設のバリアフリー化を求めた高橋会長は更に語気を強め「ただいま、福岡県議会の大問題について新聞やテレビで毎日のように報道されております。1日も早くその真偽を確かめ、その結果について公表頂くことを切に願います」と続けた。

一部から拍手が起きるなか、会長の男性は、そのまま会場を後にした。

会長の男性はあいさつの後、そのまま会場を後に…
会長の男性はあいさつの後、そのまま会場を後に…

この突然の県民からの苦言に対して服部知事は「まさに、県民の皆さま方の率直なご意見であると、受け止めさせて頂きました。長い間に渡る悪弊、悪しき慣例に決別をして、やはり県民の皆さまのために、県民の皆さまと共に、この県政を前に進めていく」と述べた。

そして蔵内議長の欠席理由を尋ねられた知事は「いえ、全くお聞きしておりません。今回のこういうお祝いの席で、いろいろ、そういう話が輻輳しないようにという、ご配慮もあったのかなと」と話した。

「匿名の話にいちいちコメントしていられない」

その蔵内議長は、7月17日、テレビ西日本報道部の取材に応じ今回の問題について「いわば、元自民党県議団同期生の主流派、反主流派の争いと変わらなくなっちゃんたんだよね。お互い、いろんなことを言っているし」とコメントした。

蔵内議長のコメントは、金銭疑惑を告発した吉松源昭県議(58・糟屋郡選出 当選7回)と反論の会見を開いた中尾正幸・副議長(61・北九州市若松区選出 当選6回)が、当選の同期ということを踏まえたものとみられている。

また食事会の場での金の支払いや蔵内議長に500万円を払ったという議員の話が出てきていることについては「堂々とね、(その人物は)匿名なんでしょ。匿名の話なんてのはさ、いまSNSで、すごい話が出ているじゃないですか。だからそういう匿名の話にいちいちさ、コメントしていられないよ」と語った。

今後の議員生活がやりにくいから言えないと言う人たちもいるのでは?という記者の問いかけに「それはしかし議員として責任を持って、やっぱしね、自分がやったことは背負っていかなきゃいかんと思うよ」と語った。

福岡県議会における金銭授受疑惑の問題を巡っては、同じ時期に議長と副議長を務めた吉松県議と江藤秀之県議(66・飯塚市/嘉穂郡選出 当選6回)が、自民党県議団の幹部らに合わせて2840万円を支払ったと証言している。

自民では、このほか、議長経験者の現職県議が300万円、元副議長は、他会派も含めたゴルフ代や飲食代で100万円ほど払ったと証言し、民主会派では元副議長が「蔵内議長に500万円を手渡した」と証言している。

多くの県民が憤りを隠さない今回の問題。県、及び県議会には、早急な事実解明と県民への公表が求められている。

(テレビ西日本)

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