疲れは血糖値のサイン

健康な方の場合、血糖値が上がるとすい臓からインスリンが分泌され、血中のブドウ糖が筋肉や脂肪細胞に運ばれて、正常に戻ります。

ところが、血糖値が高い状態が続くと、すい臓はインスリンをたくさん分泌しなくてはならないのでヘロヘロに疲れはて、血糖値のコントロールができなくなります。この状態がいわゆる高血糖であり、隠れ糖尿病です。

血糖値が高いと、血管がボロボロに傷み、免疫力が落ち、疲れやすくなり、AGE(終末糖化産物)という悪性物質が体じゅうに蓄積して、あらゆる病気を引き起こします。

つまり「疲れた」というのは、「私は糖質をとりすぎている」「AGEが溜まって、老化が促進している」という極めて恐ろしいサインなのです。

AGEで老化と病気が進行!?

AGEで老化と病気が進行するしくみを簡単に説明します。

まず米飯やパン、麺類などの炭水化物や砂糖は、どちらも消化の過程でブドウ糖に分解されます。

ブドウ糖が体内のタンパク質とくっつき変性する(画像:イメージ)
ブドウ糖が体内のタンパク質とくっつき変性する(画像:イメージ)

ブドウ糖は、体の中のタンパク質とくっついて変性するのですが、それが“糖化”です。

料理にも「糖化」はあらわれます。お肉を焼くとこんがりおいしそうな焼き色がつきますが、あの「こんがり」です。糖化によりAGEができるのです。

私たちの全身の細胞には、AGEの受容体があり、AGEがその受容体にキャッチされると炎症が起こります。すると、そこに活性酸素が盛んに発生して、細胞が傷つき、機能が阻害される「酸化」が進行します(酸化糖化反応)。

目で見てわかりやすい酸化糖化反応は、皮膚のシワやシミ、たるみです。