武道や茶道など日本文化が大好きなアメリカ人留学生が秋田市の国際教養大学で学んでいる。数ある国の中でなぜ日本を、そして秋田を選んだのか。彼女を通して見えてくる日本文化について考える。

日本への憧れから留学へ

正座をして手早く茶をたてているアメリカ人女性。

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秋田市雄和にある国際教養大学の留学生、ジェイメソン・ケッチャムさんだ。ジェイメソンさんはアメリカ・アーカンソー州出身の21歳で、2024年8月から秋田で学んでいる。

この日は日本の伝統文化の一つである「茶道」の授業を受けていた。

記者が「おいしいですか」と尋ねると、ジェイメソンさんは「あついです」と笑顔で答えた。

アメリカのディッキンソン大学からやってきたジェイメソンさんは、日本に憧れを抱き、留学する前のアメリカの大学の寮では、壁いっぱいに切り絵や五重の塔のポスターなどを貼っていた。元々、日本の漫画に興味があり、次第に伝統文化を学びたいと思うようになり、留学を決意した。

小さなまちで緊密な交流を

ジェイメソンさんは、なぜ秋田で学ぶことにしたのだろうか。

ジェイメソン・ケッチャムさん:
大都市よりも小さなまちで勉強したかったという思いが秋田と合致した。秋田は地域のコミュニティーが近くて、中でも国際教養大学は日本人の友達と緊密に交流できるという魅力があった。

弓道部で武道の精神も学んでいる
弓道部で武道の精神も学んでいる

国際教養大学では、生け花や歌舞伎、能など日本文化に関することを学び、部活動は弓道部に所属している。弓道部では仲間たちから、技術はもちろん武道の精神も学んでいる。

I LOVE おにぎり&ガチャ

ジェイメソンさんは、キャンパス内にある学生寮で生活している。

ルームメイトは静岡県出身の大村怜未さん。大村さんはジェイメソンさんの印象を「すごく優しくて気配りができて、部屋をきれいに使ってくれるのでありがたいです。きれい好きですね」と話す。

ジェイメソンさんの机には、カプセルトイに入ったおもちゃがあった。大村さんいわく、「留学生はみんなガチャガチャが好きで、ジェイメソンさんも一緒に遊びに行くといつもガチャガチャを3回ぐらい回している」と留学生の一面を教えてくれた。

もう1つジェイメソンさんの机の上で見つけたのが“おにぎり”だ。

「おにぎりが大好きです」と笑顔を見せるジェイメソンさん。日本のコメが大好きで、品種は「あきたこまち」、具材は「サケマヨ」が一推しだそうだ。

ジェイメソンさんは「おにぎりはコンパクトでシンプルでいろんな種類があって、作るのも楽しい。アメリカでは『いたただきます』とは言わないで食べ始める。『ごちそうさま』と食べ終わった後に言わないので、日本のいい文化だと感じる」と話してくれた。

留学が終わってもまた日本へ

国際教養大学への留学は7月までというジェイメソンさん。アメリカに戻っても、また日本に何度も足を運び、祭りや様々な文化を学びたいと胸を弾ませている。

「日本食がとても大好きで、アメリカにはないものもあるのでたくさん食べたい。秋田以外にも様々なところに旅行に行きたい」と語るジェイメソンさん。日本への熱い思いはとどまるところを知らない。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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