いよいよ2025年GIレースが開幕する。
2月23日(日)に東京競馬場で行われるフェブラリーS。去年は11番人気のペプチドナイルが勝つ波乱の決着で、3連単はレース史上初の100万円超えとなる153万500円となった。
今年も大波乱が起きるのか、それとも―
フェブラリーSとは…
1984年に創設された、ハンデキャップのGⅢ「フェブラリーハンデキャップ」が前身で、創設時から東京競馬場・ダート1600メートルを舞台に行われている。
「国内の上半期ダート最強馬決定戦」に位置付けられている。
無敗の東京ダートで王者へ コスタノヴァ
まず紹介するのはコスタノヴァ(牡5)。

前走からわずか中2週で、初のダートGIタイトルを目指す。
その前走(根岸S・GⅢ)は2着に4馬身の差をつける圧巻のパフォーマンスを見せた。
簡単な挑戦ではないが、過去10年間のデータを見てみると、根岸S・GⅢを勝利した4頭がフェブラリーSも制している。
(16年モーニン、18年ノンコノユメ、20年モズアスコット、23年レモンポップ)
更に、コスタノヴァ(牡5)は東京ダートで5戦5勝。
データから見ても、最も注目される1頭であることは間違いない。
また木村哲也調教師は、2度目のダートGI挑戦での悲願達成となるか。

――― 前走(根岸S)振り返り
コスタノヴァにとっても重賞勝たせてもらって、力があるところを見せてもらったのでよかったです。
―――これまでは間隔をあけていたが、今回中2週の挑戦について
簡単ではないし、甘いものではないです。当日まで馬を見て判断していかないといけないと思っています。
最強ライバル不在でチャンス到来 ミッキーファイト
次に紹介するのは、ミッキーファイト(牡4)。

前々走のジャパンダートクラシック・交流GIは、フォーエバーヤング(牡4)と差のない結果だった。今回は、この最強ライバルがサウジ遠征のため不在。
デビュー戦以外すべてでコンビを組む戸崎圭太騎手とともに実力を出し切れれれば、GI奪取の可能性は高い。
そしてミッキーファイト(牡4)は、2022年のチャンピオンズカップ・GIを制したジュンライトボルトの半弟にあたり、JRAダートGI兄弟制覇にも注目だ。

――― 前走(名古屋大賞典)振り返り
スタートも上手に決まってくれて良いポジションで競馬ができたので、馬もリズムよく行けたのではないかと思っています。
―――成長した部分について
最初に乗せてもらった時からポテンシャルが高いと思っていた。
負けているレースもありますが、一歩一歩ここまで来たなと感じています。
――― フェブラリーSへの意気込み
チャンスをいただけたと思っているし、この馬とともに来れたこともよかったので、しっかり結果を求めていきたいです。
相棒と再び頂点目指す ペプチドナイル
ペプチドナイル(牡7)は、史上3頭目のフェブラリーS連覇を狙う。

去年は11番人気ながら頂点に輝き、3連単はレース史上初の100万円超えとなる153万500円を記録し、波乱を演出した。

――― 前走(チャンピオンズC)振り返り
強い1番人気の馬を負かしに行くという気持ちで臨んだレースだったので、結果に関してはすごく悔しかったですね。
――― 今年のフェブラリーSで思い描く展開について
並び次第で大きく変わってくると思いますが、ある程度良いペースで流れてくれた方がこの馬の良さが活きると思います。
1年越しの大舞台 エンペラーワケア
ダート9戦中7勝、2着2回の連対率100%、GI初挑戦・初制覇が現実味を帯びているエンペラーワケア(牡5)。

去年は疲労によりフェブラリーS出走を断念、1年越しに得た絶好のチャンスをモノにしたい。
また鞍上の横山武史騎手とは初タッグとなるが、彼はJRA重賞24勝中11勝をテン乗り(その馬に騎手が初めて騎乗すること)の馬で挙げている。
去年の巻き返しへ ドゥラエレーデ
続いては、2022年ホープフルS・GI王者ドゥラエレーデ(牡5)。

GIホースとなって以降、タイトル獲得はできていないが、直近2走はいずれも3着以内と期待十分だ。
2年2カ月ぶりのタイトル獲得で、芝&ダートGI制覇を目指す。
最後のGⅠ挑戦 音無調教師
最後に、音無秀孝調教師(70)が送り出す3頭を紹介しよう。

音無調教師は、1979年に騎手デビューしJRA通算84勝。
調教師としてはJRA通算995勝を挙げており(2月21日時点)、大台の1000勝まで5勝としている。そんな日本競馬界のレジェンドにも、最後の瞬間が訪れようとしている。3月4日に定年引退を迎えるのだ。
今回のフェブラリーSは、音無調教師にとって最後のレース、しかもGIという大舞台。
彼が手塩にかけて育て上げた3頭が、“恩返し”のタイトル獲得に向けてゲートへと向かう。
まずは、サンデーファンデー(牡5)。前走(プロキオンS・GⅡ)で重賞初勝利を挙げた。
そのプロキオンSで2着に入ったのが、サンライズジパング(牡4)。幸英明騎手(49)との初タッグで大一番に挑む。
3頭目は、デルマソトガケ(牡5)。2023年UAEダービー・G2制覇や同年BCクラシック・G1での2着など、日本ダートホース界けん引してきたが、国内では2022年全日本2歳優俊・交流GⅠを最後に勝利から遠ざかっている。
音無調教師の弟子である松若風馬騎手(29)が、まさに“恩返し”のGⅠタイトル獲得を目指す。
そして2月21日(金)注目の枠順が確定。
ミッキーファイトは、7枠14番、
連覇を狙うペプチドナイルは6枠11番、
ラストGⅠ挑戦となる音無調教師が送り出すサンデーファンデーは4枠7番、
サンライズジパングは6枠12番、
デルマソトガケは7枠13番からの出走となる。
第42回 フェブラリーステークス(GI)東京競馬場・ダート1600m
1枠1番 エンペラーワケア(牡5・横山武史)
1枠2番 タガノビューティー(牡8・石橋脩)
2枠3番 ミトノオー(牡5・田辺裕信)
2枠4番 ウィリアムバローズ(牡7・岩田望来)
3枠5番 アーテルアストレア(牝6・横山典弘)
3枠6番 メイショウハリオ(牡8・浜中俊)
4枠7番 サンデーファンデー(牡5・鮫島克駿)
4枠8番 ドゥラエレーデ(牡5・横山和生)
5枠9番 コスタノヴァ(牡5・R.キング)
5枠10番 アンモシエラ(牝4・吉田豊)
6枠11番 ペプチドナイル(牡7・藤岡佑介)
6枠12番 サンライズジパング(牡4・幸英明)
7枠13番 デルマソトガケ(牡5・松若風馬)
7枠14番 ミッキーファイト(牡4・戸崎圭太)
7枠15番 ガイアフォース(牡6・長岡禎仁)
8枠16番 ヘリオス(せん9・原優介)
2025年のGⅠ初戦を制し、上半期のダート最強の称号を手にする馬は果たして?
フェブラリーSは、2月23日(日)15時40分に発走する。
みんなのKEIBA フェブラリーS・GI 2月23日(日)15時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html