山形県内でも特に雪が多く積もる小国町で、2025年も「巨大かまくら」が完成した。中に入ると心が温まるさまざまな工夫が施されていた。

こだわり詰まった心温まる空間

2階建ての建物より大きい巨大かまくらは、小国町小玉川地区で「民宿の越後屋」を営む本間信義さんが作ったものだ。本間さんは「ことしはいっぱい、毎日30~40cmずつ降っている」と話す。

かまくらの内部はベンチやテーブルもあり広々とした空間に
かまくらの内部はベンチやテーブルもあり広々とした空間に
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本間さんは、民宿の利用客に豪雪地帯ならではの魅力を感じてもらおうと、33年間、毎年巨大かまくらを作り続けている。入り口は大人1人が通れるほどだが、中は最大で15人が入れる広々とした空間だ。くつろげるよう雪で作ったベンチやテーブルがあり、ほかにもいくつかの装飾が施されている。

本間さんによると、「(ライトは)つららの間接照明で中にろうそくが入っている。軒先につららができる。屋根から落ちたのを運んできて水洗いした」という。ほの暗い空間に浮かぶ“つららの間接照明”のほか、3月のひな祭りにちなんだ“雪で作ったひな人形”と、心温まる工夫が施されていた。

こだわりが詰まったかまくらは、駐車場にたまったり屋根から下ろしたりしたあわせて約1000トンにも及ぶ雪を敷地内に集め、10日間かけて制作。かまくら自体の制作は全て本間さんの手作業だ。

33年間、巨大かまくらを作り続けている本間信義さん(74)
33年間、巨大かまくらを作り続けている本間信義さん(74)

ことしで74歳、雪が多い2025年は特に日々の除雪が大変だと話すが、かまくらを喜んでくれる人の声が元気の源になっている。本間さんは「とにかく入ってお客さんの『うわぁ』という声で疲れがとれちゃう、単純ですね。(Q.どう楽しんでほしい?)やっぱりここならではのかまくら空間」と語った。

巨大かまくらは越後屋の利用客に開放されているが、利用客以外で入ってみたい人は越後屋に問い合わせてほしい。4月中旬まで楽しめる見込み。

(さくらんぼテレビ)

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さくらんぼテレビ
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