実際のSNSを模したゲーム環境で、「闇バイト」の手口を追体験できるネットリテラシープログラムの体験イベントが、2月14日に東京・渋谷区で初めて開催。教育に興味をもつ大学生や、小・中学生など約100人が参加しました。

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ゲーム内音声「ふざけんなよ、マジでよ。おい!お前、いっちょ前に名前まで特定しやがってよぉ」
小学生「え…怖い」

頻発する「闇バイト」による事件を受けて、現役大学生グループが開発したという、ネットリテラシープログラム「レイの失踪」

SNSを通じて闇バイトに応募してしまった仲間を助けるために、闇バイトの実態に迫っていくという内容で、謎解きゲームのように、SNSでの投稿やメッセージアプリの会話を分析し、実在の被害事例を基にした状況をリアルに追体験することができます。

「なぜ騙されてしまうのか」・「なぜ抜け出せないのか」・「何をすべきなのか」という3ステップを体験することで、闇バイトに関する深い知識を学ぶことができます。

Classroom Adventure 今井善太郎さん(23):
闇バイトが実際にどんなふうに進んでいくかとか、どんな人が引っかかっちゃうかみたいのをゲームで体験することで、どんな人も学べるっていうのを、テーマにしています。

「闇バイト」の危険性を“追体験することで学ぶ”「新しい教育プログラム」として、今注目されています。

参加した人の中には、大学生に操作を教えてもらいながら体験する、高校教師の姿も。リアルなSNS操作に戸惑いを隠せません。

SNS操作に戸惑う高校教師の男性
SNS操作に戸惑う高校教師の男性

大学生:
X、ツイッターに触ったことあります?

高校教師:
ないです。バブル世代には、全然ついていけない。
子供たちのそういうSNSの環境自体にも寄り添っていかないと、私たちはいけないのかなということを実感しました。

「身を守る学びをゲーム化」

2024年12月のリリース以降、実際の闇バイトの手口に合わせて、2週に1回ほどのペースでアップデートを行っているという「レイの失踪」。

当初はSNS上で勧誘される場合のみを想定していたといいますが、最近では求人サイトから闇バイトに応募してしまうという問題を反映し、コンテンツが追加されました。

Classroom Adventure 今井善太郎さん(23):
闇バイトの問題だけじゃなくて、様々な若い人たちが学ぶべき「身を守る学び」みたいのをゲーム化していていきたいなと思っています。

全国の学校で、これまでに約2000人の生徒がプログラムを体験。なかには、大学で取り入れられたケースもあるといいます。
来年度も、すでに40校ほどの学校で導入が決定しているそうです。

体験した大学生:
実際にあるSNSのアプリにそっくりで、それが身近に感じました。業務内容とか、細かいところまでチェックしようと思いました。

(「めざまし8」2月17日放送より)