皇居・宮殿で新春恒例の宮中行事「歌会始の儀」が行われ、天皇皇后両陛下や皇族、一般応募者の短歌が披露された。最年少の入選者は、宮崎県延岡市の高校1年生・森山文結(ふゆ)さん16歳。宮崎県からは31年ぶり9人目の快挙となった。森山さんがお題「夢」に込めた思いとは。

宮中行事「歌会始の儀」

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皇居では1月22日、新春恒例の宮中行事「歌会始の儀」が行われた。参加者が共通のお題で作った短歌を披露し合う。2025年のお題は「夢」。

一般応募で入選した10人のうち、今回、最年少で選ばれたのが宮崎県・延岡学園尚学館高等部1年の森山文結さん(16歳)。県内からは31年ぶりの入選だ。

「夢」を詠む

天皇皇后両陛下をはじめとする皇族方や一般の入選者が揃う中、最初に詠まれたのが森山さんの歌だった。

「ペンだこに うすく墨汁 染み込ませ 掠れた夢と いふ字を見てる」

終了後の記者会見

延岡学園尚学館高等部1年 森山文結さん:
私が今回詠んだ「夢」に関しての不安は、すごく不確定な将来などを想像するとすごく不安になってしまい、進路希望調査書など、ちょっとまだよく分からないと思うが、そう言ったことに関しての不安を詠んだ。

天皇皇后両陛下からは

延岡学園尚学館高等部1年 森山文結さん:
緊張しすぎていてうまく覚えていないが…私が詠んだ短歌の「掠れた夢といふ字を見てる」というところについて、半紙に書いて、歌会始の儀に応募するときのことを詠んでいるのだが、両陛下は、「そのときのことがすごくよく詠めていてよかったね」と言って下さった。

宮崎市の歌人・伊藤一彦さんは

森山さんの歌について、宮崎市の歌人・伊藤一彦さんは、「『夢』というお題だと、おめでたい歌がたくさん集まる中で、実現できるか不安な気持ちと是非実現したい気持ち。その揺れ動く気持ちを「掠れた夢といふ字を見てる」と歌っているところが素晴らしい。

また、上の句の「ペンだこ」。「指」や「手」と表現する人が多い中、自分の感性で表現しているところがとても奥が深い。並の作者ではできない」と大絶賛していた。

2026年の「歌会始の儀」のお題は「明(めい)」と発表された。森山さんの活躍を見て、挑戦してみたくなったという方、是非、チャレンジしてみては。

普段の森山さんが見せる素顔は…前編を読む

(テレビ宮崎)

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