のどには「加湿」を
では、このような影響を抑えるためにはどうしたらよいか。本橋さんいわく、ポイントは「常に加湿をする」ことだという。手軽にできるのは次の2つだ。

1.こまめに水分をとる
大切なのは、のど飴をなめる前後で水分補給をこまめに行うこと。水を飲むことで口の中が洗い流され、酸性に傾いた口内環境がリセットされる。また、唾液のべたつきもなくなり、のどの乾燥も解消されるという。なお、飲み物は水のほかではお茶がおすすめで、“温かい”“か冷たい”かは個人の好みでOKとのことだ。
2.マスクをつける
のどは乾燥にとても敏感で、実は肌よりも受ける影響が大きいとのこと。マスクは常に潤いを保つのにとても有効なアイテムだという。つけることで自身の呼吸の蒸気がこもり、再び吸うことで加湿を助ける役割を担う。
自分に合った個数やペースを知って
最後に、食品ののど飴をなめる際の注意点についても聞いた。上記ののどへ影響を考えた上で、1日にどれだけの数が合っているのかを自分で決めておくことが大切になる。

「何個からがなめすぎになるという具体的な数は人それぞれで違ってきます。自分が“心地よい”と思える量を適切なタイミングでなめるのが一番。食品ののど飴は薬ではなく嗜好品ですので、自分が“おいしい”と感じる気分を大切にしてほしいと思います」
まだまだ乾燥する日が続く。のど飴をうまく活用し、自身のどをいたわってほしい。
本橋玲(もとはし・れい)
東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頚部外科准教授・医局長 。専門領域は音声、音声外科。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医・指導医、日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医、日本気管食道科学会認定気管食道科専門医、日本音声言語医学会認定音声言語認定医などの資格を持つ。