国民民主党の榛葉幹事長は、静岡市内で記者団の取材に応じ、参院選での野党共闘について「まずは政策・理念だ。最近、立憲民主党の野田代表も103万円の壁引き上げについて後ろ向きなことを言っていた。将来のためにならないとか、そんなことあるわけない。我々がやろうとしている政策に後ろ向きや否定するのであれば、まったく相反する政党を応援して与党を倒すために連携するということはない」と述べた。

立憲民主党の野田代表は今月6日、年収103万円の壁の問題と特定せずに一般的な話として、「減税だけ言っていればウケはいいが、将来世代にとってプラスになるかというと必ずしもそうではない。現実的な路線を取ることが将来の政権交代につながると思う」と述べていて、この発言をけん制したとみられる。

榛葉氏はさらに、選挙での連携のために一致が必要な政策として、年収103万円の壁引き上げに加え、ガソリン税の暫定税率廃止、憲法、安全保障、エネルギー政策を挙げ「その方が当選しても我々と相容れない政策を実現しようとするわけだから我々の支援者に対する裏切り行為だ」と述べた。

一方で参院選では、32ある1人区が要になると指摘し国民民主党が擁立する選挙区はぜひ勝ちたいと訴えた上で、立憲や維新など他の野党が擁立する選挙区については「現場の県連が連携できる方なのかそうでないのかを見極めていきたい」と述べ、野党連携への期待感も示した。

榛葉氏は、これに先立つ演説の中では、自民党に対して「国民民主党と日本維新の会と立憲民主党を天秤にかけ駆け引きをするかのように、どこの政党と手を握ったら一番安上がりでコスパよく予算を通すことができるか、そんなことを考えて123万と言ってみたりガソリン暫定税率の廃止は期限が書いてないからまだやらなくていいと言ってみたりしている」と指摘し、「玉木や榛葉をコケにしてもいいけれどこの政策に期待をしている国民をバカにしたら絶対に許さない」と批判した。

さらに「国民生活は限界に来ている。キャベツ1個1000円、大根1本400円。それで103万円(の壁)は123万円、ガソリン税の暫定税率はそのままでまた5円上がってリッター200円。それで生活してみてくださいよ。そんなことできるわけないじゃないですか。国民の我慢は限界だ。これをしっかりやらなかったら、地方選挙や夏の地方選挙で決着を付けようではないか」と訴えた。

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