2024年8月に日向灘で発生した最大震度6弱の地震のあと、災害への備えを見直したという方も多い。あれから5カ月が経ち、1月に最大震度5弱の地震が発生した。前回の地震の教訓・備えは生かせたのか?視聴者から寄せられた防災アクションを紹介しながら、次なる災害への備えを考える。
家具の固定と通路の整理

大きな揺れから身を守るために家具が倒れてこないよう固定。また、置いている場所は安全か、もう一度確認しよう。揺れから身を守りすぐに避難するためには、出入口や通路に家具や物を置かない、そして玄関の靴やゴルフバッグなども今のうちに整理しておくことが大切。
延岡市・すいままさん:寝室に窓があるため、そこから離れて頭を守った
ガラスが割れてケガをしないようにとった対策だ。地震の専門家である山下さんは、「揺れから身を守る」ためにどんなことを心がけているのだろうか?

京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教:
高いところにできるだけ荷物を置かないようにしている。飛んできたり、落ちてきたりする。すいままさんの、「窓ガラスから離れる」というのも非常に重要なことだと思う。フィルムを貼ったり、カーテンを引いておくのも1つの方法。
家族との集合場所や連絡手段の確認も重要だ。避難経路を確認するとともに、家族が別々の場所にいる時に地震が起きたことを想定して集合場所や連絡手段をあらかじめ話し合っておくと良い。
覚えてほしい!3つのこと

1つ目は「登下校中に注意」
前回は学校が夏休み中だったが、今回は冬休みが終わり、授業が再開されていた。特に子供たちが下校する時は、一人になりやすく注意が必要。

県防災士ネットワークの原口重徳理事長は、帰宅したら家族に電話することの習慣づけや、通学路にあるブロック塀や自動販売機など危険な場所を一緒に確認してほしいと話す。

2つ目は「夜間の地震への備え」
8月は明るい時間帯の地震だったが、今回は暗い時間帯に地震が起きた。懐中電灯の電池が切れていないか確認しておこう。暗い時の地震は特にどんなことに注意が必要なのか?
京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教:
暗いと外の様子が全然わからないので、慌てて飛び出さないこと。懐中電灯を出して明かりを持って、必ず外に出るように。足元が普段とは違わないかなということを確認しながら出てほしい。
都城市・との様さん:携帯を充電MAXにして過ごした
携帯電話は懐中電灯代わりにもなる。情報を得たり、連絡を取ったりできるので、重要だ。
3つ目は「寒さ対策」
8月と違い、この冬は「寒さ」対策も欠かせない。
西都市・まりんさん:石油ストーブをすぐに消した

防災士の原口さんによると、古い石油ストーブには「対震自動消火装置」がついていない可能性がある。装置がついていても、寝るときにはストーブを消すなど気を付けて使用してほしい。避難するときは、火の元を確認してくださいとのこと。
三股町・こめちゃんさん:上着を手にしたかったが、とにかく早く外に出なければと薄着のまま家族4人で出てしまった

寒い状態でいると体調を崩してしまうので、非常持ち出し袋に毛布やマフラー、手袋、カイロなどもこの時期には追加するにしたい。
京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教:
地震が起こることは良いことではないが、地震で色々なことを多分経験したと思う。それが皆さんの今後の地震対策に、財産に必ずなるので、今回の地震でできたことできなかったことをしっかり振り返ってほしい。
日向灘地震や南海トラフ地震は、いつ発生するかわからない。まずは今回の地震の時どう動いたか、家庭で振り返る機会を作り、今後の対策に生かしてほしい。
(テレビ宮崎)