「タクシーを呼んでほしい」「洗面所の水がお湯にならない」というお困りの声。どこに寄せられたものかというと2024年、警察の110番に実際にかかって来た内容です。県警によりますと、こうした緊急性のない通報は年々増えていて、きょう1月10日の「110番の日」に合わせて正しい利用を呼びかけました。
委嘱式:
「110当番の正しい利用を広めていただくために1日通信指令課長を委嘱します」
県警本部の1日通信指令課長を任されたのは、白馬村出身のタレント国本梨紗さん(21)です。
110番通報の正しい利用を呼びかけるのが任務で、まず、落とし物やスマートフォンからの誤報などのテスト通報を体験しました。
1日通信指令課長・国本梨紗さん:
「緊急通報110番です。事件ですか、事故ですか」
通報者:
「財布落としてしまったので届出を出したいのですが」
1日通信指令課長・国本梨紗さん:
「こちらは緊急通報110番です。恐れ入りますが落し物は最寄りの警察署・交番へお問い合わせください」
1日通信指令課長・国本梨紗さん:
「適正な110番通報のためにも、いろいろなシチュエーションを知っておくことが必要な機会。適正な利用と、いざ今必要だと思ったときにためらわず通報できるために呼びかけたい」
事件や事故があった際の緊急窓口となる110番通報。2024年1年間に県警が受けた件数は、約11万3040件で過去5年で最多となりました。
一方でー。
(緊急性のない通報)
「雨が降っていて、帰れないので迎えに来てほしい」
「タクシーを呼んでほしい」
「航空券をキャンセルしたい」
「洗面所の水がお湯にならない」
こうした事件・事故と関係がなく緊急性のない通報が9358件に上りました。スマートフォンの押し間違いなど含めると2万8900件余りに上ります。
県警 通信指令課・赤羽光輝 課長:
「こうした事例が増えますと、本当に警察官の対応を必要としている電話が受けられなくなってしまいますので、影響が大きい」
1日通信指令課長・国本梨紗さん:
「110番の日です、よろしくお願いします」
午後、国本さんはJR長野駅前でチラシなどを配り、110番の正しい利用を呼びかけました。
県警は、緊急性のない相談の場合は「♯9110」を利用するよう呼びかけています。