知って得する熱いアスリートを紹介する「サキドリくんが行く!」。
今回、サキドリくんが注目したのは、バドミントン日本女子ダブルス初の世界一連覇を達成した松本麻佑と世界選手権3大会連続で決勝に進出した福島由紀の2人の選手。
福島は廣田彩花との「フクヒロ」ペア、松本は永原和可那との「ナガマツ」ペアで、それぞれオリンピックに出場したが、ともにペアを解消。2024年9月に新ペアを結成した。通称「フクマツ」ペア。

2人がペアを組むきっかけとなったのは…。
松本:
オリンピックが終わった段階で今後の話を自分の中でも考えたときに、福島さんにちょっと声をかけさせてもらった。もう少し上の舞台で戦いたいなっていう気持ちが、オリンピックが終わってからまだまだ強くなっていったので、上の舞台で戦うにあたって一番ベストな人を誘ったというか…。それで、声をかけさせてもらった感じです。
それを聞いた福島の思いは…。
福島:
国際大会からはちょっと期間があいていたので、どうかなっていう正直な自分の気持ちもあって、ちょっと迷ったんですけど、またそういう舞台で戦えるチャンスがあるなっていうのが自分の中ですごく大きくて、もう1回チャレンジしたいなっていう気持ちで受けさせてもらいました。

ライバルから仲間へ
以前はライバルだったという2人。
「フクヒロ」ペアと「ナガマツ」ペアは、2018・19年の世界選手権決勝で対決。日本人同士の頂上決戦は、「ナガマツ」が制した。福島から見た(当時の)松本の印象を聞くと。
福島:
いいライバルとして戦友として今までやってきた中で、「ナガマツ」ペアとして、特徴とか得意なことのイメージはあった。
“昨日の敵は今日の友”ということでお互いの長所をこう語る。
福島:
後ろからの強打は特徴的かなと思いますし、身長もある分そこが届くんだっていうところはやっぱりある。でも実際組んでみて前衛でも止めてくれるというのは組んでみてわかる部分というか、そこは気づいた部分かなと思います。
松本の武器は、身長177cmの長身を生かした女子ダブルス随一の超強力なスマッシュ。
一方、福島の長所は…。
松本:
福島さんのところにシャトルが飛んで来た時の安心感。自分が前にいることも前より増えてきているんですけど、その中で、動きやすい読みやすい球出しをしてくれている。
今まで積んできた経験と個人のスキルがすごく高いなっていうのは組んでみてより思いました。
福島の武器は、「フクヒロ」ペアを支えてきた鉄壁のディフェンス力。
相手の激しい強打を粘り強く返しチャンスにつなげるのを得意としている。
「超攻撃型の松本」と「鉄壁の守備の福島」。
この2人がペアを結成すると、すぐさま結果を出した。

最強の矛と、最強の盾のペア
デビュー戦となった2024年11月の「熊本マスターズジャパン2024」。
海外勢も出場した国際大会で、ほとんどの試合で各ゲームの後半に連続得点を奪うなど、息の合った連携を見せ、いきなり準優勝に輝いた。
福島:
あまり型にはめすぎていない部分が結構よかったかなと思いますし、それが相手もやりづらかったのかなっていうのはある。そこはうまくいった部分。あとは純粋に試合自体を楽しめたので、そこがすごくよかったんじゃないかなと思います。
さらに先日行われた全日本総合選手権でもベスト4の成績を残した。
前ペアでは2人とも後衛を担っていたが、新ペアでは福島が前衛でシャトルをさばくことが多く、最強の矛と最強の盾のペアが新たな形を築きつつある。
3年後のロサンゼルスオリンピックは福島が35歳、松本が33歳で迎えるが、お互いが世界1位に立った経験値は、今後必ず生きてくる。
ロサンゼルスオリンピックの目標について松本はこう語る。
松本:
自分たちであんまりゴールも決めていないですし、ここを目指して戦うっていうところも決めないで1試合、1試合お互いにできることをして、自分たちが満足いくまでできればいいのかなっていうのはあるので、そこまで先は見ていないのかなとは思います。
世界一×世界一。
世界ランク1位を経験しているゴールデンコンビの「フクマツ」ペアから今後も目が離せない。
『すぽると!』
毎週(土)24時35分~
毎週(日)23時15分~
フジテレビ系列で放送中