2025年、夢に向かって挑戦する中学生がいる。今春、中学卒業と同時に家を離れプロのジョッキーを目指す松浦大志さん(15)。迷いなく、まっすぐに小さいころからの夢に向けて走り出す。

親元離れ競馬学校へ

JRA福島競馬場の中にある厩舎にやってきたのは、中学3年生の松浦太志さん。松浦さんはプロのジョッキーを目指すアスリートのタマゴだ。倍率22倍の狭き門をくぐりぬけ、春からJRAの競馬学校騎手過程に入学する。

中学3年生の松浦太志さん
中学3年生の松浦太志さん
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「やっぱり嬉しい気持ちが一番ですけど、本当に色んな人に支えてきてもらったので、その人たちに感謝してこれからも努力していきたい」と松浦さんはいう。

馬と騎手に魅了される

松浦さんが競馬に出会ったのは、まだ小学校に入学する前。両親に連れられて行った福島競馬場で、すっかり心を奪われてしまったという。

4歳の頃の松浦さん
4歳の頃の松浦さん

母・美穂さんは「他の子どもたちは中庭とかでは一生懸命遊んでいるが、太志に関しては競馬場に入った途端に馬と騎手に魅了されて、ずっとその場から離れないみたいな形で熱心にレースを見ていた」とその時の様子を語る。

いつかはレジェンドと勝負

小学1年生の時にジョッキー界のレジェンド・武豊騎手に宛てた手紙には「いつかぼくとしょうぶしてください」と書いた。

武豊騎手に宛てた手紙
武豊騎手に宛てた手紙

その情熱のままに、小学5年生で乗馬のスポーツ少年団に入ると頭角を現し、中学1年生で出場した全国ポニー競馬選手権・通称「ジョッキーベイビーズ」では2位以下に大差をつけて優勝を飾った。

重ねる練習 日々成長

この日の練習は、一定の間隔を一定の歩数で進むというもの。騎手が自信を持って合図を送り、馬の歩幅やスピードをコントロールする。迷いのないリードが馬との一体感につながる。

松浦さんの練習の様子
松浦さんの練習の様子

松浦さんは「最初は全然馬の事をコントロールできなくて、馬に人がただ乗っているだけだったが、人が馬をコントロールできるようになり、人がやりたいことを馬に求めてそれに馬が応えてくれるというのは、できるようになったところ」と語る。

大舞台で活躍できる騎手に

小学生のころ家族に誓った「中学3年生で家を出てジョッキーを目指す」という夢。今年の春、ようやくその扉が開く。
「まずは競馬学校の3年間を成績1位で卒業してプロジョッキーになって、競馬関係者やお客さんから信頼されるジョッキーになりたいですし、大きい舞台でも活躍できるようなジョッキーになりたい」と松浦さんはいう。

レジェンド超えを誓う松浦さん
レジェンド超えを誓う松浦さん

目標は武豊騎手と話す松浦さん。「いつか勝負したい。勝って超えたいです」と語った。いつか自分がレジェンドと呼ばれるようになるその日まで。夢に向かって、迷いなくそのリードを握り続ける。

(福島テレビ)

福島テレビ
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