そして、相手の脳に入るから気持ちが一体化して、その後の話も聞きやすくなります。だから「合宿などで話をするときは、必ず『そうだね』と言ってから話すといいですよ」と佐々木監督に伝えました。

否定的な言葉は相手の気持ちも遮断する(画像:イメージ)
否定的な言葉は相手の気持ちも遮断する(画像:イメージ)

これとは逆に、否定的な言葉は相手の脳に入っていきません。そして、相手の気持ちを遮断してしまいます。人間は自己保存の本能で自分を守りたいので、意見が違う人とは絶対に仲良しにはなれません。

だから、否定語は使わず、意識的にポジティブな言葉を発することが大事なのです。

その意味で、「そうだね」は、お互いの気持ちを結びつける魔法の言葉と言ってもいいでしょう。

本能を生かす「そうだね」の言葉

脳には「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」といった本能があります。この本能を生かす言葉が「そうだね」なのです。

「そうだね」から会話を始めてみる(画像:イメージ)
「そうだね」から会話を始めてみる(画像:イメージ)

つまり、仲間になりたい本能とも繋がっているので、まず「そうだね」と同調してから会話を始めると、その後に何を言うかに関係なく、話す側は否定されることへの恐怖がなくなります。

また、聞く側も相手の言うことに興味を持って、肯定的に受け止めるようになります。これによって、お互いの潜在能力が本能のレベルから引き出されることになるのです。