使用量が多い家庭は自由料金もアリ

リスクがあることをふまえても、「自由料金のほうが電気代を抑えられる家庭もある」と、和田さんは話す。

「家族が多いなどの理由で電力使用量が多い家庭は、電力会社の乗り換えによって電気代が安くなるケースがあります。まずは、電力使用料を確認してみましょう」

規制料金は基本的に三段階料金となっており、電力使用量が多くなるほど単価が上がる設計になっている。常にもっとも単価の高い三段階目にあるようであれば、自由料金に変えることで単価を下げ、電気代を抑えられる可能性がある。

「とはいっても、電気代高騰のリスクはあるので、電力会社に言われるがままに乗り換えてしまわないように注意しましょう。CMやセールスの情報だけをもとに判断してしまうと、以前より電気代が高くなってしまったということになりかねません。

電力会社からのお知らせをマメに確認し、他社の料金などもチェックしながら、電気代が上がりそうなときには他社に乗り換えるといったアクションを起こせる人であれば、自由電力はマッチしやすいといえるでしょう」

大切なのは「お得」という言葉を鵜吞みにせず、冷静に判断すること。シミュレーションサイトなどを活用し、電気代の契約内容を比較検討してみよう。

和田由貴
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。また、環境カウンセラーや省エネ・脱炭素エキスパートでもあり、2007年には環境大臣より「容器包装廃棄物排出抑制推進員(3R推進マイスター)」に委嘱されるなど、環境問題にも精通する。

取材・文=有竹亮介

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