ある情報提供者から寄せられた45秒間の動画。
映し出されていたのは、柔道教室でのいじめだった。
千葉の柔道教室の塾長が生徒にしょうゆ飲ませる
あろうことか、指導する立場の塾長が、生徒にしょうゆを飲ませていたというのだ。
この記事の画像(36枚)男子生徒:
ん…、ん…。
ほかの生徒:
しょっぱそう。
飲ませていたのは、しょうゆだけではなかったという。
柔道教室の内情を知る保護者:
あ然というか…、ここまでやるのかなと。子どもたちにタバスコを大量に食べさせたという話を聞きました。
生徒へのいじめが指摘されているのは、千葉県内にある柔道教室。
30代の男性が塾長を務め、多くの小学生らを指導していた。
問題の動画が撮影されたのは、2024年5月に行われたという合宿。
塾長が生徒である小学生の男の子を寝かせ、その様子をほかの子どもたちが見ていた。
その中で塾長は、嫌がる男の子の口にしょうゆを注いだのだ。
ほかの生徒は「うわ!うわ!」「やばいやばい!」「いかれてるわー」と声を上げた。
しょうゆを飲まされた男の子は苦しさに耐えられず、うめき声を上げた。
男の子は「やめてほしい」と、必死に手で伝えようとしていた。
そんなことに構うことなく、17秒にわたり、しょうゆを飲ませ続けた塾長。
たまらず洗面所に走り出した男の子は、苦しそうにしょうゆを吐き出していた。
塾長はその様子を、笑みを浮かべながら見ていた。
教室から子どもたちの悲鳴が…
内情を知る保護者によると、柔道教室では子どもたちの悲鳴が聞こえてくることがあったという。
柔道教室の内情を知る保護者は「小さい子どもや慣れていない子どもに、塾長が思い切り投げているのがすごく怖くて、複雑骨折した子もいたらしくて、それぐらい力いっぱいで投げる。虐待みたいなのを受けているので、すごく叫んだり悲鳴を上げたりしていた」と語った。
さらに塾長は、禁止された危険な技を子どもたちにかけて楽しんでいたという。
笑いながら小学生の首を絞める塾長。
一方の生徒は、顔をゆがめて苦しんでいる。
塾長はこの様子を、ほかの生徒たちに自慢していたという。
柔道教室の内情を知る保護者は「子どもに対して稽古をつけてあげるみたいな感じで、塾長が呼び出したみたいで、その練習中に2回(絞め技で)気絶させて、ほかの子どもたちに『落ちたよ。気絶したよ』と言いふらしていた」と話す。
「俺がいなくなったら高校に行けなくなるぞ」と保護者脅す
柔道教室のウェブサイトで、塾長は「日本の柔道を盛り上げたい。それが私の考えです」と語っていた。
しかし、被害を訴え出ようとする保護者に対し、塾長は「俺がいなくなったら高校に行けなくなるぞ。柔道する場所がなくなるぞ」と脅していたという。
さらに口外しないように“文書”まで書かせていたという塾長。
柔道教室の内情を知る保護者は「塾長に素直に謝って反省してほしいです。反省するような感じの人ではないので、来たくないやつは来なければいいという感じの先生なので」と話した。
「イット!」が塾長に生徒へのいじめはあったのかを聞くため、電話での取材を試みたが、つながりはするものの、電話には出なかった。
被害に遭った子どもの保護者は、警察に相談しているという。
問題の動画を見た千葉県柔道連盟は、柔道精神に反する行為があったとし、塾長に1年間の活動停止処分を下している。
(「イット」11月11日放送より)