女子サッカーなでしこリーグの選手2人が監督からセクハラやパワハラなどを受けたとして所属クラブを実名で告発する異例の事態となっている。
性的な言葉などを繰り返し言われ…
スペナザット・ラウラ選手(26):
私たちは、いじめやパワハラの奴隷になるために日本に来たわけではありません。
6日、島根・出雲市で会見を開いたのは、なでしこリーグ2部のディオッサ出雲FCに所属するブラジル人選手の2人。
サッカーのエースナンバーである9と10を背負い、チームから期待された選手に一体、何があったのか?
代理人弁護士によると、2人は2022年から2024年8月までの間、練習や試合でミスすると、監督からポルトガル語で男性器を意味する性的な言葉などを繰り返し言われる“セクハラ”を受けたという。
代理弁護士:
監督は、ラウラ選手とフェヘ選手が嫌がっていることを認識しながら3シーズンに渡り、(性的な言葉を)使用を続けていたことのなるので、非常に悪質であると考えています。
さらに、監督が選手たちの出入りする倉庫に下着を干していたとの告発もある。
選手の抗議があったにも関わらず、こうした行為をやめなかったという。
また、コーチからは選手2人が日本語を理解できないことをあざ笑うかのような“差別的な発言”があったという。
コーチ:
こいつら分かってんの?
ブラジル人選手2人は、試合や練習の時には通訳を手配するようクラブ側と契約していたにも関わらず、実際には週に1日ほどしか通訳が手配されなかったと主張する。
そして2024年5月、2人がスタッフを通じて通訳問題を改善するように監督に求めたところ、こんな“パワハラ発言”があったという。
監督:
だったらお前ら(試合に)使わないよってなっちゃう。
2人は、医師から「うつ状態」との診断を受け、2024年8月にチームを離脱している。
スペナザット・ラウラ選手(26):
頭痛で眠れないの…帰国したくなるわ。サッカーを愛しているはずなのに、その愛するサッカーに気力が持てないの。
タイス・フェヘ選手(25):
大好きなサッカーができず、フラストレーションを感じています。
2人は弁護士を通じて、日本女子サッカーリーグに告発文を送り、チームには監督の解任処分などを求めている。
代理弁護士:
サッカー界はまだまだ遅れていて、独特の村社会的な雰囲気がある。パワハラが温存されていて、昭和的な指導もはびこっている。
クラブ側「なんでこうなってしまったのか」
一方、同じ場所で同じ日に会見を開いたクラブ側はこう主張する。
NPO法人 ディオッサスポーツクラブ理事長:
仲がよかったのに、なんでこうなってしまったのか、非常に不思議でならない。
セクハラ発言については、クラブの内部調査で、性的な意味を持つポルトガル語はミスをした時などによく使われるスラングのような言葉であり、差別の意図をもって選手に発言したものではないと主張する。
クラブは日本女子サッカーリーグにも状況を説明していて、今後も事実関係の確認を進めることにしている。
(「イット!」 11月7日放送より)