国民が下した審判は、「15年ぶりの与党過半数割れ」という結果だった。
今後、与野党はどのように政治を進めていくのか。期待することを街の人たちに聞いた。
■自公過半数割れの215議席 立憲・国民など野党の躍進
この記事の画像(7枚)衆院選から一夜あけた28日。
石破茂首相:わが自由民主党は、国民の皆さま方から、極めて厳しいご審判を頂戴をいたしました。心底から反省をし、生まれ変わっていかなければなりません。
こう語り、厳しい党内改革を進める考えを示した石破首相。
27日午後8時すぎ、各局が報じたのは衝撃の自公過半数割れの可能性。
結果的に、自民党と公明党で215議席。15年ぶりに過半数の233議席に届かなかった。
一方、立憲民主党は公示前から50議席を増やす148議席。国民民主党は公示前の7議席から4倍となる28議席獲得するなど、野党が躍進する結果となった。
■全国で裏金議員が次々と落選するも関西では7人中3人が当選
「政治とカネ」の問題が、争点のひとつとなった今回の選挙。
関西では裏金議員7人のうち当選したのは、兵庫3区の関芳弘氏、和歌山2区の世耕弘成氏、兵庫9区の西村康稔氏の3人だった。
27日、特によろこびが大きかったのは…。
兵庫9区 無所属で当選・西村康稔さん:ばんざーい!
裏金で処分を受け(党員資格1年停止)、無所属となりながらも兵庫9区で当選した西村康稔さん。
一夜明け…。
兵庫9区 無所属で当選・西村康稔さん:ありがとうございました。
西村さんは28日朝、明石駅で有権者に当選のあいさつ。
(Q.自民党に追加公認を求めるのか?要請があったら?)
兵庫9区 無所属で当選・西村康稔さん:今も自民党の一員であることは、変わりはありませんので、党員資格停止の処分の解除をできるだけ早くしてくれれば、ありがたいなと。
そして和歌山2区で当選した世耕弘成さん。28日会見を開き、朝刊をみて、満面の笑み。
40年以上、地元で「王国」を築いた二階俊博元幹事長の三男・伸康さんに大勝した喜びは大きいようだが、今後について質問されると…。
和歌山2区 無所属で当選・世耕弘成さん:少なくとも私は、自民党の政策に反発して離党したわけではありません。(自民党に)戻ることに違和感は全くない。
しかし、全国では裏金議員が次々と落選し、現職の大臣も落選する厳しい結果となった。
■政権交代に向け野党は一枚岩になれるのか 国民・玉木代表「一致がなければ協力難しい」
今後、特別国会での首相指名選挙を控える中、野党はどう連携するのだろうか。
立憲民主党 野田佳彦代表:自公以外(維新・国民など)に、自公が声掛けをしてくる可能性ありますので、注意深く見ながら、こちらのチームをどう作っていくかに、心を砕いていきたい。
国民民主党 玉木雄一郎代表:外交安全保障、原発を含むエネルギー政策や憲法など、一致がなければ協力というのは難しい。
■街の人は「自民党の思い通りにはならない」「圧倒的な多数派いらない」
街の人は今回の選挙結果をどう見ているのか。
70代(自民に投票):昔からの自由民主党さんにお願いしてるので、ちょっとショックでしたね。ねじれた方がうまいこといったり…分からんけどね、自民党さんの思い通りにはなりませんよね。
50代(維新に投票):今回、自民党が政権を取ってもらって、それで維新が(連立に)入るとか。維新さんは大阪で頑張ってはるんで、そこは信用できるかなというのはある。
30代(立憲に投票):私は立憲の候補に入れました。政策ごとにくっついたり、離れたりしたらいいんじゃないか。圧倒的な多数派を作ってほしくない。
政権交代に向け、野党は一枚岩になれるのだろうか。
(関西テレビ「newsランナー」2024年10月28日放送)