次に気をつけたいのが、服装や靴の選び方だ。
服は水が染み込みにくい撥水性のある生地、防寒性に優れた素材を使ったものを選ぶのが基本。そして「手袋」がとても大事だという。
「冷え」も転倒の原因に
寒さをこらえて体を縮こませたり、両手をポケットに入れたまま歩いたりすると、体が傾いたときに“とっさの動き”ができず、転倒する場合もあるそうだ。
「転ばないためには『体のバランスを取る』ことが重要ですが、両手がフリーになっている状態が一番バランスが取りやすいんです」
手袋をすると、転びそうになっても体を手で支えやすくなるほか、手の損傷(擦り傷や切り傷など)を防ぐことにもつながるという。

また、うっかり転倒してしまった際に、少しでも衝撃を吸収してくれるよう
・帽子やリュック
・お尻を覆う長さのコート
・フリースなどしっかりした厚手のスラックス
・厚手のタイツ
などを身につけるのもひとつの手だ。
靴底が「柔らかなもの」をチョイス
靴は裏にある「靴底」がポイント。平らでツルツルしたもの、硬いゴム製のものは、路面に対するグリップ力が弱いので滑りやすい。スニーカーは歩きやすそうに見えるが、靴底の溝が浅いことが多く滑りやすいそうだ。高いヒールの靴も体が安定しないため、好ましくない。

そこで、次の3つをバランス良く満たしている靴を選ぶのが良いという。
・靴底に凹凸があるもの
・靴底の模様部分が柔らかい素材のもの
・防水性が高いもの
防水性が低い靴を履くと、足元が冷えて早歩きになったり、とけた雪を避けようとして凍っている場所を踏んでしまったりといった、危険な行動につながることもあるそうだ。
「雪道専用の靴を新しく買うよりは、手持ちの靴がどんな靴底になっているかをチェックし、最も安全なものを選んで履いてもらえれば良いと思います。雪の日だけは、デザイン性などは置いておいていただければ…」