晴れ渡る空を舞うのは…大きなテント。

3連休の中日となった13日、静岡県富士宮市の朝霧高原(あさぎりこうげん)で行われた音楽イベントでカメラが捉えたのは、つむじ風とみられる突風にテントが巻き上げられ、上空高くを舞ったテントが風に乗ったままステージの屋根を越え、会場に落下した一部始終だった。

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会場からは、「やばいやばいやばいやばい!」「危ない!危ない!」の声が。一体何が起こったのか?

上空で距離感鈍る「そんなに大きいと思わず」「どの辺を飛んでいるのか」

イベントの運営責任者によると…。

「朝霧JAM(ジャム)は、お客様がテントで過ごすキャンプインフェスです。今回の事象は、お客様が片付けの最中にテントが吹き上げられたもので、けが人はありませんでした」とのこと。

キャンプをしながら楽しめる音楽イベントの最中、観客が片付けようとしたテントが吹き上げられたという。

イベントの運営責任者:
風が強く吹く場合がありますのでお客様にはテントはペグで固定するなど、細心の注意をお願いしています。

注意喚起が行われていた中で起こった今回の出来事。

目撃した観客は「最初鳥かと思ったんです。割と右往左往というか、落ちかけてまた舞い上がったりして、1分くらいかな、結構舞っていた感じですかね。上空だからそんなに大きいとは思わなくて、どの辺を飛んでいるのかいまいちそれが広すぎてわからなくて」と語る。

一歩間違えれば、大きな事故にもつながりかねない今回の出来事。

原因は、突然発生した“つむじ風”だとみられているが。

目撃者は「テントが舞う直前まではむしろ風がなかったですね。現実じゃないような感じがしましたね」と語る。

実際、当時の気温は24.8℃で、風速は2mと決して強くはない。

専門家「つむじ風の起きやすいシーズンが後ろ倒しになっている」

穏やかな天候だったはずの現場でなぜこのような事が起こったのか?専門家は…。

気象予報士 芦原瑞文氏:
これはもう完全につむじ風と断定していいです。(つむじ風の発生には)晴れているということがまず第一条件です。日射で地面が温められて、暖かくなった空気が上昇するということで、地形的にはある程度の大きさの広場が必要になってきます。しかも、そのグラウンドの広場を取り囲むように建物とか木とか林とか小さなテントぐらいでもいいんですけれども、そういうのがある。そこで風がずれて渦が起きる。その回転のところに上昇流が重なれば回転しながらギャーンと一気に上昇していくわけです。

さらに、つむじ風の発生については、例年と異なる2024年ならではの傾向があるという。

気象予報士 芦原瑞文氏:
日差しが強い時が起きやすいんで、初夏が起きやすいです。特に今年(2024年)は秋が暑いので、このつむじ風の起きやすいシーズンが後ろ倒しになっていると思います。季節の進みが遅い、まだちょっと夏を引きずってるということは夏っぽい現象がまだまだ起きるよっていうことを注意しておいた方がいいです。
(「Mr.サンデー」10月13日放送より)

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