超短期決戦となる今回の衆院選で立候補予定者は何を訴えるのだろうか。山形県内の3つの選挙区のうち、庄内と最上地方の県3区には14日までに、4選を目指す自民党の前職・加藤鮎子氏(45)、前の県議で立憲民主党の新人・石黒覚氏(68)、日本共産党の新人・山田守氏(62)の3人がそれぞれ立候補を予定している。

加藤鮎子氏 大臣は「貴重な経験」

前の岸田内閣では、こども政策・少子化担当相を務めた加藤鮎子氏。先日開いた会見では、政治家として今後も活かしていける「貴重な経験だった」と話した。

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加藤氏は「(大臣として)行政と党、法案成立過程のチームワークが良く俯瞰(ふかん)して見えたのは、他の政策の実現においても十分活かしていける経験だった」と述べた。

夫の協力を得て、12歳と5歳、2人の子育てをしながらの政治家としての生活。大臣として携わった子育て・少子化政策のほか、大きな災害に見舞われた地元の防災や地方創生・農業政策も選挙戦で訴えていきたいと述べた。

加藤氏は「(大臣を経験し)話ができる同志も増えた感覚も得ている。政治は1人でできるものではないので、地元の課題の解決につながる政策の実現力をしっかり活かし、解決していきたい」と訴えた。

石黒覚氏「世襲政治に終止符を」

立憲民主党の新人・石黒覚氏は、4期目に入っていた県議会議員の職を辞して立候補を表明。会見では、政治の停滞の一因として「世襲」による議席の引き継ぎを挙げた。

石黒氏は「山形3区の3代に渡る世襲政治に終止符を打たなければならない」と訴えた。

旧・平田町議時代から20年以上に渡る地方議員としての経験から、農林水産業の再生や地域医療の充実も訴えていきたいと話す石黒氏。あいさつ回りへは、自分で車を運転して向かう「庶民派」だ。

石黒氏は「ここ山形、日本に住み続けていける社会にしていくため、微力ではありますが前に進ませて頂きたい」と意欲を語った。

山田守氏「自民党政治を変える」

共産党が3区で擁立するのは、元・鶴岡市議で、現在は党の酒田地区委員会委員長の山田守氏だ。

山田氏は「今の自民党政治を大きく変えるのは必要。私が決意しなければと思い、去年6月に立候補を表明した」と述べた。

大学生の時に生協設立運動に関わったことが政治を目指すきっかけになったという山田氏。少子化対策やコメ不足の課題解決に加え、自民党の旧統一教会や裏金問題も今回の選挙戦で訴えていきたいと抱負を述べた。

山田氏は「石破政権では手のひら返し、総裁選とは全く違った内容を“新たな主張”として説明しているのは問題。総選挙で日本共産党を躍進させて政治を大きく変えたい」と訴えている。

衆議院議員選挙は、「政治とカネ」や「経済政策」を主な争点に15日公示され、12日間の選挙戦に入り、県内3選挙区からはあわせて10人が立候補する見通しとなっている。

(さくらんぼテレビ)

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