中東のレバノンで今度はトランシーバーが相次ぎ爆発。そのトランシーバーには、大阪市の「アイコム」が製造したとおぼしきロゴが記されていた。FNNが「アイコム」を取材すると、担当者は、爆発した機種は偽物が多く出回ったため、ホログラムで偽物と本物を識別できるようにしたと説明した。その上で、爆発物を当社のバッテリーパックに偽装して作った可能性を指摘した。

ポケベルに続き、今度はトランシーバーが爆発…20人死亡

レバノン・クファルシルで18日に撮影された映像。

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映像からは車の横で白っぽい煙が上がり、直後に悲鳴が上がっている様子が分かる。爆発が起きたのは、前日のポケットベルの爆発で死亡した人の葬儀が行われているさなかだった。

 
 

また、レバノン・ケナリットで撮影された映像では、建物内で爆発が起きて窓から炎を吹き出す様子が分かる。

17日には、親イラン武装組織「ヒズボラ」のメンバーなどが使っていたポケットベルが爆発し、多くの死傷者がでた中東のレバノン。

翌18日に相次いだのはトランシーバーの爆発。この爆発で20人が死亡、450人以上がケガをした。

爆発直後の現場で撮影された映像を見ると、粉々になったトランシーバーの中に、日本の通信機器メーカー「アイコム」のロゴが見える。

取締役「この機種はニセモノが出回った機種」

FNNは19日、大阪市の「アイコム」本社を取材し、事実関係を確認した。

アイコム株式会社 榎本芳記取締役:
たぶんこのタイプであろうと。これがバッテリーパックで、充電してここに脱着して使う。

犯行に使われたのは、既に生産中止になった「IC-V82」という機種ではないかという。

アイコム株式会社 榎本芳記取締役:
最終出荷は2014年ですね。ただ、この機種はニセモノが出回った機種です。(2013年8月以降は)ホログラムを張って、ニセモノか本物か識別するよう始めました。

今回爆発した写真のトランシーバーには、ホログラムが張られていなかっため、ニセモノか、2013年の夏前に出荷した製品のいずれかではないかという。

アイコム株式会社 榎本芳記取締役:
(爆発物を)仕込むとしても、この中びっしり機械詰まってますからスペースないと思う。爆発物を当社のバッテリーパックに偽装して作ったのかも。

ロイター通信によると、今回爆発したトランシーバーとポケベルは、5カ月前に「ヒズボラ」が購入したものだという。ヒズボラはいずれの爆発も、イスラエルによる犯行だと断定、報復すると宣言している。
(「イット!」 9月19日放送より)

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