9月の猛暑で「目の日焼けリスク」が高まる中、強い紫外線が目に悪影響を与えると医師が警鐘を鳴らしている。
秋は日差しが低く、紫外線が目に入りやすくなるため、将来的に白内障のリスクが増すという。
秋は紫外線が目に危険な時期
9月半ばとなる11日、東京都心では猛暑日一歩手前の残暑が続いた。
そんな中、街で聞こえたのは目の不調だ。

30代の人からは「すごく目が焼ける感じがする」、50代の人からは「ちょっと目が痛い。まぶしい」などの声が上がった。
9月中旬を迎えても続く強烈な日差しで、今、「目の日焼けリスク」が高まっているという。
11日、都内の公園では子どもたちがブランコで遊んでいた。
日差しが降り注ぐ中、元気に遊ぶ子どもたち。
母親は帽子をかぶっていたが、子どもたちは帽子をかぶっていなかった。
目の紫外線対策について、母親に聞いてみると、「紫外線対策は、日焼け止めか帽子くらい。目は、全然対策してないです」と語った。

伊藤医院眼科医・有田玲子副院長は、「秋から冬にかけて太陽の日が落ちて低くなる。 夏に完全防備していた紫外線対策から、弱くなったところにつけ込まれるような形で、紫外線が目に危険な時期」と話し、夏本番が過ぎた今の時期にこそ、目の日焼けリスクが高まっていると指摘している。
太陽が高い位置にある夏場に比べ、秋は日差しを低い位置で浴びるため、紫外線が目に入りやすくなってしまうという。

長時間紫外線を浴びてしまうと、将来的に水晶体が白く濁り視力が低下する白内障などの病気にかかるリスクが高まるといわれている。
伊藤医院眼科医・有田玲子副院長によると、「一番いいのは、UVカットが入っている眼鏡やサングラスで物理的に守る。目がヒリヒリしてると思ったら冷やすのが良い」という。
熱中症で白内障のリスク上昇
注意が必要なのは、紫外線だけではない。
厳しい残暑が続く中、熱中症で目のリスクが高まるおそれもあるという。

9月中旬にも厳しい残暑が続き、大分・日田市では最高気温37.8℃を観測し、体温超えの暑さとなった。
11日も東京都内では、8人が熱中症とみられる症状で病院に搬送されている。

伊藤医院眼科医・有田玲子副院長は、「熱中症になることは、自分でコントロール効かないくらい体温が上がる。早いうちから白内障になりやすいといわれている」と指摘し、熱中症になることが、目に危険を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らしている。
(「イット!」 9月11日放送より)