宮崎市が2024年8月から始めた「サイクルシティ宮崎キャンペーン」。通勤、通学時間帯の交通渋滞の緩和や環境への負荷を減らそうと、宮崎市民と市内の学校に通学している人が自転車とヘルメットを購入した場合、最大で半額分の費用を商品券で還元する取り組みだ。その狙いとは?
サイクルシティ宮崎キャンペーン

宮崎市の自転車販売店では、8月に入ってから売れた自転車がズラリと並んでいる。店内も午前中から大勢のお客さんが訪れ、「宮崎市の補助を聞いたので行ってみようと思った。こういうのがあると助かる」「娘が来年中学生なので、ちょうどいいタイミングかなと思ってきた。あまり聞いたことがないので最初びっくりした」と、キャンペーンをきっかけに来店した人も多いようだった。

サイクルベースあさひ宮崎神宮店の淺田隼也人店長によると、前年の同じ時期に比べ、約4倍の自転車の販売があったそうで、反響の大きさを感じているという。
2020年の国勢調査によると、宮崎市で通勤通学の時間帯に自転車を利用している人は全体の約11%で、市はキャンペーンを通して、自転車の利用促進につなげたいとしている。
なぜ宮崎市はこの取り組みを?
物価高騰対策のために国から支給される家計の負担軽減のための交付金の活用方法を検討したところ、かねてから課題となっていた自転車利用の促進に使うことにしたという。他の自治体はプレミアム商品券などに使っていて、全国的にも珍しい取り組みだ。

助成総額は1億4050万円で、自転車5300台(うち電動アシスト・同乗用750台)、ヘルメット5000個の補助を見込んでいる。ちなみに宮崎市の年間の自転車販売台数は約5000台。
自転車の購入に目が行きがちだが、ヘルメットの購入費用も助成してくれる今回の取り組みにより、ヘルメット着用率の向上も期待される。
ヘルメット着用「校則化」の動きも
宮崎南高校は、2学期からヘルメット着用が「校則化」された。PTAや生徒にアンケートなどを行った結果、校則にすることが決まったという。県教育が把握しているところによると、県立高校では宮崎北・宮崎西に次いで3校目。学校では、ヘルメット購入に、今回の助成金を活用するよう呼びかけている。

視聴者からのご意見
宮崎市40代女性 とうじろうさん:
子どもが来年通学で使う予定なので、助成金が始まってすぐ、少し早めですが購入しました。自転車屋さんは開店からとてもたくさんの客で、飛ぶように自転車が売れていてびっくりしました。
宮崎市30代男性 カイマンさん:
自転車購入補助金は凄くいいと思います!エコにも繋がりますし!ですが、宮崎はまだまだ駐輪場がありません!その辺に置きっぱなしの所もありますし!配達の仕事をしていますが自転車の運転マナーも悪い!
宮崎市代女性 ちゃこさん:
私は買い物の時、必ず自転車で向かいます。物価高騰の影響でガソリン代と家計費を少しでも節約すべく、雨ニモマケズ風ニモマケズ、少しでも価格の安いスーパーで買い物をしています。日常的に自転車を使うと、下肢筋力も鍛えられて筋肉もつきました!

申請期間は8月26日に始まり、2025年1月31日までとなっているが、助成上限額に達した場合は期間内でも受付終了となる。この機会に自転車ライフを始めてみたいという方はぜひお早めに!
(テレビ宮崎)