【リンゴ】
リンゴはくし形切りが一般的だが、薄く輪切り(スターカット)にすると、種と芯だけを綺麗に取り除くことができる。
また、皮ごと食べるのがおすすめ。皮には果肉の2倍のポリフェノール、8倍のカルシウム、7倍のマグネシウム、4倍以上の鉄分が含まれている。
上部は特にカルシウムや鉄分、リンなどの含有量が10~20%高いので捨てずに食べよう。

【ピーマン】
ピーマンも輪切りが多いと思うが、濱さん・赤石さんは「縦切り」を推奨。その理由は、ピーマン独自の栄養素である「ピラジン」がたくさん取れるから。
ピラジンは、血液をサラサラにし、脳梗塞や心筋梗塞の予防に役立つと考えられる成分。横切りにすると繊維を断ち切ってしまうので、ピラジンが減ってしまうという。
また、縦に切る際には「種とワタも捨てないで」とのこと。種とワタを取ってしまうと栄養価が下がってしまうのでもったいないのだという。
「炒め物など、そのまま調理してしまえば何の違和感もないですよ」

【シイタケ】
シイタケを切る際は、カサの裏(菌ひだ)の部分を下にして切ってしまうと、「エルゴチオネイン」という栄養素がまな板にくっついて取れてしまう。
エルゴチオネインは、ビタミンEの7000倍の抗酸化作用を持つ。また、軸にはシイタケ全体のアミノ酸の60%が含まれるので、ぜひ捨てずに。
いしづきと呼ばれる先端の硬い部分だけ取って調理してほしいとのこと。
サプリよりも食品から栄養を
「必要な栄養素を全部サプリで取ればいいじゃないかという意見もありますが、それはちょっと違うんです。
野菜・果物、肉魚などの食品には、特定の栄養素以外にもさまざまな体に良い栄養素が入っています。ですからやはり三食バランスよく食べ、食品から栄養素を摂取するのがベストです」
両氏によれば、栄養の研究はどんどん新しいエビデンスが出ており、数年前の常識が通用しなくなってしまうのだという。
私たちもできるだけ情報をアップデートし、日ごろの料理に賢く取り入れていきたい。

監修者:
濱裕宣
東京慈恵会医科大学附属病院栄養部部長。日常生活で活かせる健康と栄養バランスをモットーに、患者の立場に立った食生活に向上指導にあたる
赤石定典
東京慈恵会医科大学附属病院栄養部。栄養食事指導によって、病態改善・治療・治癒への貢献を目指す