2024年5月に火事が発生し、休業に追い込まれた新潟5大ラーメンの一つ、燕背脂ラーメンの元祖とされる人気ラーメン店が8月13日に営業を再開した。オープン前の店には長蛇の列ができ、約3カ月ぶりににぎわいが戻った。
燕市の人気ラーメン店が火事に…
オープン前に長蛇の列ができていたのは、新潟県燕市のラーメン店・杭州飯店だ。
新潟5大ラーメンの一つ、燕背脂ラーメンの元祖とされる人気のラーメン店だが、約3カ月前に、店舗の一部が焼ける火事に見舞われた。

「本当に言葉にできない。本当にそれだけ」火事の翌日、言葉少なに語っていた杭州飯店の徐直幸代表。
3階建ての店舗の一部が焼け、発生から一夜明けると、黒く焦げた厨房付近の様子などが明らかとなった。

店には被害を心配し、見舞いに来る人たちの姿も。
この時、徐代表は多くの人に愛されてきた店の再開を誓っていた。
「全国から来てくれる方もいるので、なるべく早めに頑張りたい。絶対に再開する」
営業再開に県外から駆けつけた人も
火事から約3カ月。営業再開を迎えた13日、従業員たちは朝から仕込み作業に追われていた。
徐代表も「やっとここまで来たなという感じ」と話す。

店内は焼けてしまった厨房や座席などを一新。一方、店の外では開店前からこの日を待ちわびた客が列を成していた。
富山から来た人は「店に着いたのが午前7時20分(開店4時間前)きょう一日、こちらに捧げるつもりでやって来た」と話す。

近所の常連客も「こんなに日々、自分の中でも大事な存在だったんだなと改めて感じた。ワクワクが止まらない」と興奮を隠せない様子。
活気戻ったラーメン店「今までと変わらない味を」
そして午前11時…「皆様、大変長らくお待ちどおさまでした。杭州飯店、きょうから再開させてもらいます。よろしくお願い致します」
徐代表の挨拶で営業を再開。約3カ月ぶりに活気の戻った店内では、自慢の一杯が次々と運ばれていく。

久しぶりの味を堪能した人は「変わらない味でおいしい」「きれいになってよかった。お客さんもいっぱい入っているので」と笑顔を見せた。
内装は変わっても提供する自慢の一杯と客への愛は変わらない。

徐代表は「本当にお待たせしましたという気持ちと、ありがとうございます。あと、今までと変わらないラーメンをこれからも作り続けていこうと思うのでよろしくお願いします。それだけ」と話し、再び厨房でラーメンを作り始めた。
(NST新潟総合テレビ)