車検や自賠責保険が切れていることを認識しながら、1年10カ月にわたって自家用車の運転を続けた上、通勤途中に接触事故を起こすなどした静岡県立島田高校の教師が減給の懲戒処分を受けた。

車検と保険切れを認識しながら…

7月25日付で減給3カ月(10分の1)となったのは県立島田高校に勤務する男性教師(51)だ。

県教育委員会によると、男性教師は2022年1月の時点で車検の時期を認識し、自賠責保険が自動で更新されないことをわかっていたにも関わらず必要な手続きを取らなかった結果、約1年10カ月にわたって車検と保険の切れた自家用車の運転を続けていた。

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違反が発覚したのは2023年12月4日。

男性教師は通勤途中に自転車に乗った高校生と接触事故を起こした際、警察から車検切れと保険切れを指摘された。

警察から指摘受けるも勤務校には…

ただ、事故を起こしたことは勤務校の管理職に報告したものの、車検と自賠責保険の件については何も告げなかったそうだ。

ところが、事故の相手となった生徒が在籍する高校から、男性教師について車検が切れていた旨の情報がもたらされる。

このため、勤務校の管理職が男性教師に確認したところ、2022年1月に車検が、翌2月には自賠責保険の有効期限が満了し、切れた状態になっていることを認めた。

また、こうした事情があったためか、事務職員から自家用車の公務使用に関わる更新手続きについて何度も催促されたものの応じず、結果として自家用車を公務のために使用できないにも関わらず、2022年5月から2023年8月までの間に計14回にわたって公務で自家用車を使用していたという。

県教委の聞き取りに対して、男性教師は車検や保険の満了時期を認識した段階で、「『まずい』とは思っていたものの、忙しさから後回しにしていた」と話しているとのことだ。

その上で「多くの人に迷惑をかけてしまい申し訳ない。教員としてあるまじき行為であり、失った信頼を回復するためには時間がかかるが、自分がすべきことを1つ1つ丁寧にやっていきたい」とコメントしている。

交通違反に体罰…教師2人を戒告処分

また、県教委は著しい速度違反によって警察に検挙された県西部の小学校に勤務する女性教師(25)と部活動の指導中に生徒の胸ぐらをつかんだほか、止めに入った生徒の頬を平手打ちし、唇を切るケガをさせた県立富士宮北高校の男性教師(47)について、7月25日付で戒告処分とした。

県教委が入る静岡県庁西館
県教委が入る静岡県庁西館

男性教師は「感情を抑えきれないことを自覚できていなかったことに気付いた。自分の行為により、周囲に多大な迷惑をかけ申し訳ない。指導の現場で教員として甘かった部分を見直したい」と話しているという。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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