熱中症対策や夏バテ予防などに活躍するウメですが、2024年は全国的に不作の年を迎え、大分県内のスーパーにも影響が出ている。
5月から6月にかけて旬を迎えるウメ。大分市のコープ南春日店では6月からウメを販売していたということだが、中旬には入荷が止まり、現在は発注しても入ってこない状態だという。
また、加工品の梅干しについても発注量を減らすなど全国的な不作の影響が出ている。

「ことしは大凶作」生産者も頭を悩ませる

こうした中、九州有数のウメの産地・日田市大山町でも出荷量が例年の約3割に留まったといい、ウメ農家の森文彦さんは「ウメは大凶作。客に『ことし梅がない』とは言えない。長くお付き合いしているところが多いから」と頭を悩ませている。

九州有数の産地・日田市大山町でも梅が不作
九州有数の産地・日田市大山町でも梅が不作
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日田市の大山町農協によると、不作の原因の1つとして気温の「寒暖差」が大きかったことが挙げられるという。

2023年の年末から2024年の初めにかけて「暖冬」が続き、花が咲いたが、その翌月以降、雨が続いたことや気温が急激に下がった影響で実ができず、収穫量が減少したという。

販売価格も例年の3~4倍に高騰

大山町では「南高梅」を主に生産しているが、2024年は例年の約3割しか収穫できず、販売価格も1キロ当たり1100円と、例年の3倍から4倍に高騰しているという。

大山町農協 営業事業部 河津英雄さんは「ここまで少ない年も、私も生きてきて初めて。各部会で対策はしているが自然相手というところはやはり一番大きい。来年(実が)なってくれることを期待はしている」と話している。

近年にないほどの大凶作。かつては「ウメクリ植えてハワイに行こう!」のキャッチフレーズでも知られたウメの里。関係者は来年の豊作を願うばかりです。

(テレビ大分)