コロナ禍以降、在宅率が高まったことで、20代30代の若い世代で、ゴミをためてしまう人が増加しています。

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ためてしまう人の6割が女性と言われており、それに伴い女性スタッフによる清掃サービスの人気も高まっているといいます。

「めざまし8」は、ゴミ屋敷の片付けを行っている業者を取材。“女性のゴミ屋敷清掃”に密着しました。

仕事で疲れごみ出しできず

まず訪れたのは千葉県にあるアパート。依頼人は30代の女性で、販売関係の仕事をしているといいます。

間取りは1人暮らしには十分な1Kタイプ。約6畳の部屋に、小さなキッチンがついていますが、6年ほど前からペットボトルや弁当の容器などがたまり続けているといいます。

――お仕事が忙しくて?
依頼人(30代女性):

帰ってくるのも深夜になります。朝ゴミ出しに行けなかったりとか。

毎日深夜まで働いているため、朝のゴミ出しに間に合わず、ため込んでしまい、もはや手に負えなくなったというのです。

――今回依頼したきっかけは?
依頼人(30代女性):

給湯器の交換というタイミングがありまして、給湯器自体は外にあるんですけど、室内を通っていただかないとそこまで行けない。

工事の前に部屋をなんとかするべく、清掃業者に依頼することを決意したといいます。

依頼人(30代女性):
部屋を丸々掃除していただくのは初めてなので、すごく緊張しています。

今回清掃を担当するのは「ゴミ屋敷バスター七福神」の女性スタッフ。今までに700件以上のゴミ屋敷をかたづけているといいます。

まず、玄関とキッチンにたまったゴミを外に出す作業から開始。

清掃業者:
かがんでいると腰痛くなっちゃうので、高くやってくださいね。

手伝う依頼人に優しく声をかけるスタッフ。さりげない気遣いに依頼人の緊張もほどけていきます

依頼人(30代女性):
下着とかあるので、同性の方が安心と思ったのと、すごく優しそうな方だったので安心しました。

女性客からは、室内の下着などプライベートな物への配慮を求める声も多く、同性ならではの気遣いが重宝されるといいます。

お気に入りのネイルグッズに、アクセサリー。さらにプレゼントや、フィギュアのコレクションなど、確認の上で、次々に捨てていきます。

作業開始から約4時間、ついに掃除が完了しました。
6年間に渡り、ためこんだ物で埋め尽くされていた部屋が見違えるほどキレイに。清掃前はほとんど見えなかった床もきれいに見え、窓も開けられるようになりました。

依頼人(30代女性):
ピカピカに~。本当に清々しいですビックリしました。

掃除をしたことで、買ったまましまい込んでいた未使用の靴も発見!
1K6畳で、料金は約23万円ほどでした。

1人暮らしになり気力なく…

続いてやってきたのは、埼玉県にある立派な一軒家。依頼人は1人暮らしをする50代の女性です。

キッチンとリビングは物で埋め尽くされ、大きなクモの巣もあります。依頼人が子供の頃から住んでいるそうですが、6年前に父親を亡くし、1人暮らしに。

依頼人(50代女性):
そこから片付けする気力がなくなって、物を一個置き始めたら次々という感じで。

しかし、夏になり、虫も出てきたため、業者への依頼を決意したといいます。
こちらは専門業者「ブルークリーン」で、これまで約300件のごみ屋敷を片付けてきたベテランの女性スタッフが清掃に入ります。

掃除の打ち合わせでは、依頼人の女性が残して欲しいものを、リストに書き記します。

業者:
この中で探しているものってありますか?
依頼人(50代女性):
一番探しているのは、「鉱石」。これを探している。
業者:
けっこうちっちゃい物とかも、見つかったりするので。

まずは、落ちているゴミをどんどん広いゴミ袋に。虫の発生源になっている生ゴミから片付けていきます。

作業開始から2時間…。

業者:
鉱石?これそうですか?
依頼人(50代女性):
そうです!前ミネラルショーで買って、どこ行っちゃったかなと思っていたやつなんで。
業者:
すごく深い所にありました。

なんと、依頼人が探していた鉱石が見つかったのです。
他にも、免許証や古いポイントカードなど、気になる物は一つ一つ丁寧に確認していきます。

その後も、必要なものを確認しつつ、部屋にたまったゴミを次々に撤去。仕上げに、床を清掃します。

作業開始から、約7時間。部屋は見違えるように変化しました。物で埋め尽くされていたリビングも、床があらわれ、スッキリとした空間に。

キッチンもきれいに片付き、もう諦めていたという自炊もできるようになりました。

依頼人(50代女性):
すごくうれしいです。一生続くんじゃないかと思って…あの状態が。今回、本当思い切って頼んで良かったです。女性ならではの細かい気付き 、「残しておきますか?」「これはどうですか?」っていろいろ聞いていただいたので本当に良かったです。

こちらの一軒家では、清掃に1日かかり、費用は約42万円でした。

ゴミ屋敷になりやすい“傾向”と“対策”

取材した「ゴミ屋敷バスター七福神」によると、ゴミをため込んでしまう事例として…

・仕事が忙しく時間が不規則な人で真面目な人が、決まった時間や曜日を守らないといけないのでゴミを出せずにためてしまう

・マンションの管理人からゴミ出しの分別などで注意されたことがきっかけで、ゴミ出しが怖くなった

というものがあるといいます。

また収納が少ない部屋だと、床に直接物を置くことに慣れてしまい、周りにどんどん物が増えてしまうということがあるため、収納を充実させることが、部屋をきれいに保つ秘訣だということです 。
(「めざまし8」7月16日放送)