横浜市の団地に住むこの男性。
神奈川大学サッカー部で監督を務める大森 酉三郎(おおもり・ゆうざぶろう)さん。

監督が発案し、4年前から行っているのが、団地の“空き部屋”を使ったある活動だ。

部屋にお邪魔すると、そこに住んでいたのは、サッカー部の部員たち。
神奈川大学サッカー部監督・大森 酉三郎さん:
(家事は)俺らの部屋は、じゃんけんとか多いです。
1970年代から入居が始まった竹山団地では、住人の高齢化が進み、空室も増加。

そこで大森監督は、団地の空き部屋を「選手寮」にする「竹山団地プロジェクト」をスタートさせた。

神奈川大学サッカー部監督・大森 酉三郎さん:
(将来は)日本全国の高齢化率が40%になると言われてますので、どこも竹山団地のような高齢化率になっていく、(団地での生活は)未来社会で研修を積んでいる。それはものすごい経験になっていくんじゃないか。
幼少期にたくさんの地域活動に参加したことで、“地域交流の中で人間力が育つ”と実感した大森監督。

監督の教えを受け、部員達は、「高齢者のスマホ教室」や「団地の清掃」など、地域活動にも積極的に参加している。

神奈川大学サッカー部監督・大森 酉三郎さん:
地域にとっては課題だけれども、(団地は)学生にとっては、価値ある経験ができる場所なんです。“団地は宝の山”、“学生が成長できる宝の山”。

選手寮にすることで、高齢化が進む団地を活性化させるだけではなく、団地で選手の人間力も磨く大森さんの活動はあすも続く。
(「イット!」5月31日放送より)