福島県のJR郡山駅前にある繁華街で、相次ぎ摘発される不法行為。新たな犯罪グループ「トクリュウ」の関与も疑われている。治安悪化を防ぐため、警察が200人体制で警戒にあった。
街の人も怖さを感じる客引き
6月1日の午後10時。郡山駅前の繁華街には、繰り返されなくならない悪質な客引きなどを取り締まるため約200人の警察官が集結した。

街の人からは「コロナが5類に移行して、客引きが増えたような感覚がある。この道は避けようかと思う事がある」「強引な客引きが中にはあるので、怖いという体験もした。警察官が居てくれて助かったなと思う所はある」との声が聞かれた。

悪質な客引きは増加
郡山警察署によると、客引き防止条例違反容疑の逮捕件数は過去5年間で43件。(※2019年14件、2020年4件、2021年7件、2022年8件、2023年10件)コロナ禍で減ったが、最近は増え始め2024年はすでに4件に上っている。

郡山警察署の馬場孝二署長は「駅前地区の住民の方々から、客引きが本当にひどいという情報は警察に入っておりました。今日から徹底して取り締まりをやっていくという事を市民の皆様に伝えたい」と話した。

警戒強化の背景にトクリュウ
「駅前総合対策部隊」を新設するなど、警察が力を入れる背景にあるのが新たな犯罪グループの匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」の存在だ。

SNSでつながり不法行為を繰り返す集団は、客引き行為のほかにも犯罪への関与が疑われていて、警察は5月に風営法違反の容疑などで複数人を逮捕。治安の悪化を防ぎたい考えだ。

郡山警察署の馬場署長は「女性が怖くて通れないというような通報がなくなるまでやりたい」と話した。

今後は繁華街での警戒を続けながら、40人から50人規模とされる「トクリュウ」の実態解明を急ぐ方針だ。
(福島テレビ)