自然に優しい低コストの吸水ポリマーの開発を手がける沖縄県内のベンチャーの創業者が、「世界を変える30人」に選出された。
世界で水不足で困っている農家にポリマーを届けたい
アメリカの経済誌フォーブスが選出する「次世代を牽引(けんいん)するアジアの若手経営者30人」は、30歳未満の若手起業家を称えるもの。
このうち「産業・製造業・エネルギー」部門に恩納(おんな)村の沖縄科学技術大学院大学・OISTにあるベンチャー企業「EFポリマー」の最高経営責任者で、インド出身のナラヤン・ガルジャールさん(26)が選ばれた。

ガルジャールさん率いるEFポリマーが開発したのは、果物の皮など食品残渣(ざんさ)を原料にした超吸水性ポリマーで、環境に優しい低コストな技術が高い評価を受けた。

EFポリマーCEO ナラヤン・ガルジャールさん:
(この受賞は)とても素晴らしい瞬間だと思います。これは私だけではなく、EFポリマーで働くみんなにとってです。私たちの目標は、私たちが作ったこの商品を世界で水不足で困っている農家に届けていくことです
世界で導入始まる インドで製造工場を新設
EFポリマーの製品は日本のほかタイやフランス、アメリカなどさまざまな地域で導入が始まっており、需要の高まりを受け2024年5月にはガルジャールさんの出身地インドで製造工場が新設された。

EFポリマーCEO ナラヤン・ガルジャールさん:
この工場を始める理由は、高品質の商品を世界の市場にもっと速く届け、需要に応えることです

EFポリマーは保冷材など石油由来の製品にも転用できる。

農業に限らず、さまざまな業界のゲームチェンジャーとして、沖縄で生み出された技術がさらに脚光を浴びそうだ。
(沖縄テレビ)